出版社内容情報
私達の体と周囲の空間は、脳内でどのように表現され、行動に結びついているのか。様々な現象から知覚と行為の相互作用を明らかに。
五感からの入力刺激は、自らの身体表象とそれを取り巻く環境の表象としてまとめ上げられる。本書は、まず私たちと外界の接点として特に重要な手の表象について解説した上で、上下や左右といった空間の表象が持つ特性を示す。さらに逆さメガネや人工的な手による知覚の変容過程を通じて、身体表象における脳の高度な可塑性を解説する。
内容説明
心の科学的理解へとつながる、6本の「大動脈(AORTAS)」。手などの身体や上下左右の空間表象特性、逆さメガネやラバーハンドによる知覚変容が示す、知覚と行為の相互作用。
目次
第1章 身体の表象(手の心的回転課題によるアプローチ;運動イメージの発達・加齢変化および障害 ほか)
第2章 空間的刺激反応適合性(刺激反応適合性効果とサイモン効果;適合性効果の説明仮説とモデル ほか)
第3章 左右と上下の空間表象と身体表象(左右と上下の身体特性;左右と上下の自動的空間処理に関わる時間特性 ほか)
第4章 逆さメガネ実験と視覚運動学習(視野変換の分類;逆さメガネへの適応をめぐって ほか)
第5章 身体所有感と偽体錯覚(身体に関する多感覚知覚;身体歪み錯覚 ほか)
著者等紹介
横澤一彦[ヨコサワカズヒコ]
東京工業大学大学院総合理工学研究科修了。工学博士(東京工業大学)。ATR視聴覚機構研究所主任研究員、東京大学生産技術研究所客員助教授、南カリフォルニア大学客員研究員、NTT基礎研究所主幹研究員、カリフォルニア大学バークレイ校客員研究員などを経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授
積山薫[セキヤマカオル]
大阪市立大学大学院文学研究科博士課程心理学専攻修了。博士(文学)。金沢大学文学部助手、公立はこだて未来大学教授、熊本大学文学部教授を経て、京都大学大学院総合生存学館教授
西村聡生[ニシムラアキオ]
東京大学大学院人文社会系研究科心理学専門分野博士課程単位取得後退学。博士(心理学)。東北大学産学官連携研究員、日本学術振興会特別研究員等を経て、安田女子大学心理学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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