出版社内容情報
多方面にわたるヒュームの業績のうち，哲学と倫理学を中心に問題点を5つに分けて詳説している。ヒュームに関しては類書がなく，本書がほぼ唯一の入門書といえよう。
･･･この場合私の企図は、時代の制約を無視し、しかも
ヒュームの関知せぬ、あるいは最初からヒュームには
存在しない別の立場や問題意識をもって彼の見解を
裁定することにあるのではなく、むちろ、一方にお
いては、ヒュームの論述におけるあらゆる不整合を
なんらかの方法によって解消し、あえて一貫性を読み
こもうとする牽強な釈義に徹する態度はとらずに、可
能なかぎりあるがままのヒュームの姿を把握すること、
だが、他方では、時にはヒュームとは対蹠的な視点か
ら彼の問題点を批判的に吟味することによってヒュー
ムの哲学の性格を明らかにすることにある。
｢まえがき｣ より
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【目次】
第1章 ヒュームの生涯と人間学の構想
第2章 知覚・抽象・関係
―抽象観念の問題を中心にして―
第3章 因果論
第4章 同一性・外界存在・懐疑
第5章 理性と情念
第6章 正義と人為性
附録1 情念論と２・３の問題
附録2 ヒュームの宗教論
内容説明
〈人間の学〉を構想するヒュームの広範な企てから、５つのテーマを選び解説する。知覚、困果、同一性、道徳、正義―現代に続く哲学の根本問題である。
目次
第１章 ヒュームの生涯と人間学の構想
第２章 知覚・抽象・関係―抽象観念の問題を中心にして
第３章 因果論
第４章 同一性・外界存在・懐疑
第５章 理性と情念
第６章 正義と人為性
