出版社内容情報
人間はみな、広義には「生殖」するものである。差異と普遍性の双方を考慮しつつ、生殖を軸に人間をとらえす、斬新な哲学的試み。
本書は、生殖に関するいまだに根強い従来の見方を再考し、「産む」ことや、自分の子どもをもつことだけでなく、「育てること」や、子どもとの関係からなる「親であること」もまた生殖の一部として考察していく。そこでは生殖に関するいくつかの境界線(妊娠出産経験の有無、血縁の有無、子どもの有無)が揺るがされ、無効化されることになるだろう。
内容説明
人間はみな、広義には「生殖」するものである。差異と普遍性をともに考慮しつつ、「生殖」を軸に人間をとらえ返す、斬新な哲学的試み。
目次
第1章 「生殖」と他なるもの
第2章 生殖の「身体性」の共有―男女の境界の曖昧さ
第3章 「母性」の再考―「産むこと」に結び付けられているもの
第4章 新たな「母性」―産むことと、育てること/母であることの分離
補章 事例から見る、産む(生む)ことと育てることの分離―新生児特別養子縁組、「赤ちゃんポスト」、児童養護など
第5章 父親や養親の側から生殖を見る―間接性と二次性を超えて
第6章 産むことや血縁を超えた「第一の親」の拡大
終章 生殖にかかわる三つの境界の撹乱
著者等紹介
中真生[ナカマオ]
1972年東京都生まれ。東京大学人文社会系研究科基礎文化研究専攻哲学専門分野博士課程単位取得退学。博士(文学)。東京大学助手、神戸夙川学院大学准教授を経て、現在、神戸大学大学院人文学研究科教授。哲学・倫理学専攻。レヴィナス研究からはじめ、現在は、「生殖」、身体を中心とするジェンダー哲学・倫理学を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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