出版社内容情報
フランス社会理論の本流であるデュルケーム、モース、レヴィ=ストロースの理論を考究し、そこに数学的な表現を与える初めての試み。アメリカの社会科学が社会を諸個人の主観的な意志に還元して説明する方法論的個体主義をとるのに対して、フランスの社会理論の特徴は方法論的全体主義にある。本書はフランス社会理論の本流をなす理論を初めて数理モデル化することでその特徴を鮮明に浮かび上がらせ、アメリカ社会科学の数理モデルに対置させる基盤を作る、画期的研究。
まえがき
第1章 フランス社会学派
1 フランス社会学派
2 詩と真実
3 フランス幾何学派
第2章 デュルケームとモース
1 社会的事実
2 贈与
3 言語
第3章 レヴィ=ストロース
1 婚姻
2 構造
3 出来事
第4章 社会構造の数理
1 位相多様体
2 境界
3 無限遠点
第5章 相互行為の数理
1 微分形式
2 積分
3 ストークスの定理
第6章 社会的事実の数理
1 境界と微分の随伴定理
2 圏と関手
3 随伴
文献
落合 仁司[オチアイ ヒトシ]
落合 仁司(おちあい ひとし)
1953年東京都に生まれる. 1982年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学. 現在, 同志社大学大学院経済学研究科教授. 著書:『カントル 神学的数学の原型』(現代数学社, 2011年), 『数理神学を学ぶ人のために』(世界思想社, 2009年), 『ギリシャ正教 無限の神』(講談社, 2001年), 『神の証明』(講談社, 1998年), 『地中海の無限者』(勁草書房, 1995年), 『トマス・アクィナスの言語ゲーム』(勁草書房, 1991年), 『保守主義の社会理論』(勁草書房, 1987年).
内容説明
「構造が行為を拘束し、行為が構造を持続させる」というフランス社会学派の根本命題は、どのように数学的に表現されるのか?フランス社会理論の本流に初めて数学的表現を与え、アメリカ社会科学の数理モデルに対置させる画期的試み。
目次
第1章 フランス社会学派
第2章 デュルケームとモース
第3章 レヴィ=ストロース
第4章 社会構造の数理
第5章 相互行為の数理
第6章 社会的事実の数理
著者等紹介
落合仁司[オチアイヒトシ]
1953年東京都に生まれる。1982年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。現在、同志社大学大学院経済学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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