内容説明
エナクティビズムの展開やミラーニューロンの発見など認知科学の動向も踏まえながら、現象学の立場から身体を含む生全体によって対象を把握する知覚のあり方を解明する。
目次
第1章 エナクティビズムと感覚運動依存性―批判的考察(エナクティビズムと感覚運動依存性;「知覚的現前の問題」と真理感;対象種の識別と生命的意味;まとめ)
第2章 「態勢」の素描(対象を迎えいれる生の形―「態勢」とは何か;機能的統一としての「態勢」;「態勢」と存在論的真理感)
第3章 非現実的なものと「態勢」(非現実的なものにむかう「態勢」;擬似知覚表象の諸機能)
第4章 他者との共鳴、ものとの共鳴(他者と共鳴する「態勢」;行動の態勢との共鳴;ものとの共鳴とものの実存様態;態勢論のまとめ)
第5章 他者認識と「態勢」―「シミュレーション説」、ミラーニューロン(はじめに;「シミュレーション説」とミラーニューロンの発見;他者の表情の象徴的認識;まとめ)
著者等紹介
佐藤義之[サトウヨシユキ]
1962年京都府に生まれる。1991年京都大学文学研究科博士課程単位取得退学。2001年京都大学博士(人間・環境学)学位取得。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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