出版社内容情報
本書はいよいよ最終巻。現代の言語哲学の一方の旗頭であるD.ディヴィドソンを対象とする。ディヴィドソンは、自然言語に対してメタ理論の位置をとる意味の一般論を構想している。序論では、ディヴィドソンのプログラムを分析哲学の中に位置づける。第1章から4章までは、このプログラムの背景・目的・意義を説明する。第5章では日本語への適用の実例を示し、第6章では、それがどのような認識論・存在論を帰結するかを検討する。ただ全体としてディヴィドソンの解説というよりパースペクティブを広くとり、現段階の言語哲学や言語学にとって実り
内容説明
本書では、デイヴィドソンそのひとが何を言っているかを追跡することではなく、デイヴィドソンによってその端緒が開かれた意味論上のプログラムに対して、どのような哲学的動機づけと正当化を与えることができるかを、過去三十年間にわたる議論の蓄積のなかから探る。また、それにあわせて、本書では、このプログラムを現実の自然言語に適用する際に、どのような問題が生じ、それに対してはどのようにして解決をはかることができるのかという点についても、具体的な分析例に即してみて行く。
目次
第1章 言語的行為と言語的意味
第2章 意味論と言語的意味の理解
第3章 対象言語とメタ言語
第4章 真理論としての意味論
第5章 適用と境界
第6章 意味の理論と形而上学
著者等紹介
飯田隆[イイダタカシ]
1948年札幌市に生まれる。1978年東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。現在、慶応義塾大学教授
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感想・レビュー
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田蛙澄
at_akada
Madeline Usher