出版社内容情報
経験は何であれ私の経験である。私の経験を他人は経験することができない。そこから、「世界は私の世界である」という独我論に陥ることは必然のように思われる。しかし、独我論は論駁されうる。このことを、後期ウィトゲンシュタインの主著『哲学的探求』の、特に「私的言語論」批判の論理を周到に読み込むことで示したのが第Ⅰ部である。
第Ⅱ部には、ウィトゲンシュタインの哲学観についての考察や、大森荘蔵、オグデン・リチャーズとの比較を行った小論のほか、著者の学生時代からの書物、学問、人との出会いをふりかえった回想記を収めた。
【目次】
Ⅰ
第1章 序論―ウィトゲンシュタインと「独我論」
1 はじめに
2 『論考』における「独我論」
3 『青色本』における「言語の先行性」と「独我論」批判
4 『探求』における「独我論」批判について
第2章 本論―『探求』における「独我論」批判
1 はじめに
2 「規則に従う」という事
3 「私的言語論」批判
4 「<イタミ>の実在論」批判
5 結語―『探求』における「独我論」批判
Ⅱ第3章 ウィトゲンシュタインの哲学観
1 はじめに
2 『論考』の場合
3 『探求』の場合
第4章 大森荘蔵とウィトゲンシュタイン
1 はじめに
2 散文精神の哲学
3 言語主義
4 ことだま論
5 アミニズム
6 物語り論
7 『知の構築とその呪縛』について
第5章 オグデン・チャリーズとウィトゲンシュタイン
1 はじめに
2 意味の因果説
3 『論考』の意味と因果説
4 『探求』の意味と因果説
5 「意味」の問題と「使用」の問題
第6章 私の哲学的回想
初出一覧
索引
内容説明
独我論は論駁されうる。『哲学的探求』の周到な読み込みによって、その論理を鮮やかに示す。
目次
第1章 序論―ウィトゲンシュタインと「独我論」
第2章 本論―『探求』における「独我論」批判
第3章 ウィトゲンシュタインの哲学観
第4章 大森荘蔵とウィトゲンシュタイン
第5章 オグデン・リチャーズとウィトゲンシュタイン
第6章 私の哲学的回想
著者等紹介
黒崎宏[クロサキヒロシ]
1928年東京に生まれる。1966年東京大学大学院博士課程(哲学)修了。現在、成城大学名誉教授
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