内容説明
青春のさなかにある、ただその時だけがもちうる特権を君は無駄にしていないか。本を読もう、ヨーロッパを知ろう。
目次
終末期待の系譜(『ヨハネ黙示録』―A・デューラーを介して)
人間の愚劣をみつめる(モンテーニュ『エセー』―我は何を知るか(ク・セ・ジュ)
ラ・フォンテーヌ『寓話』―隠遁のすすめ
スウィフト『ガリヴァー旅行記』―ヨーロッパ近代の陰画
ブレヒト『ガリレイの生涯』―科学者の自己断罪)
近代社会と個人の運命(シャミッソー『影をなくした男』―故郷喪失者の苦悩;フロベール『ボヴァリー夫人』―ものが語る物語;ジョイス『若い芸術家の肖像』―「〈神〉の〈犬〉」としての芸術家像)
神の死と人間(ドストエフスキー『罪と罰』―近代人の倨倣を問う;カフカ『変身』―現代市民社会の深淵;カミュ『異邦人』―不条理ゆえに生きる)
ヨーロッパの危機(ニーチェ『善悪の彼岸』―文化の頽廃をあばく;フッサール『ヨーロッパの危機』―『ヨーロッパの諸科学の危機と超越論的現象学』をめぐって)