フレーゲ著作集〈5〉数学論集

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  • サイズ A5判/ページ数 358p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326148240
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C3310

出版社内容情報

1880年代から1920年代にかけて書かれた論争的な論文・講義録・書評等13篇を収録する。批判の相手は、カントール、フッサール、シュレーダー、ヒルベル等、当時の有力な数学者・哲学者である。どの著作も特殊な数学論文というわけではなく、テーマは集合の概念、心理主義、定義と公理の役割といった、数学の基礎に関わるものばかりである

【目次】
慣性法則について[1891]

返答―『算術の基礎』へのカントール氏の批評に対して[1885]

書評 のカントール氏の「超限に関する理論」について[1982]

E.G.フッサール『算術の哲学』Ⅰの批評[1984]

E.シュレーダー『論理代数講義』における幾つかの点についての批判的解明
                               [1895] 
幾何学の基礎について[1903]

幾何学の基礎についてⅡ[1903]

幾何学の基礎について[1906]

シェーンフリース「集合論の論理的パラドクス」について[1906]

数学における論理[1914春]

数学と数学的自然科学の認識源泉[1924/24]

数と算術[1924/24]

算術の基礎づけにおける新たな試み[1924/24]


編者解説(飯田隆)
編者あとがき(野本和幸)
索引

内容説明

当時の有力な数学者・哲学者を相手に、1880年代から1920年代にかけて書かれた論争的な論文・講義録・書評など13篇を収録する。

目次

慣性法則について
返答―『算術の基礎』へのカントール氏の批評に対して
書評 カントール氏の「超限に関する理論」について
E.G.フッサール『算術の哲学』1の批評
E.シュレーダー『論理代数講義』における幾つかの点についての批判的解明
幾何学の基礎について
シェーンフリース「集合論の論理的パラドクス」について
数学における論理
数学と数学的自然科学の認識源泉
数と算術
算術の基礎づけもける新たな試み

著者等紹介

フレーゲ,G.[フレーゲ,G.][Frege,Gottlob]
1848‐1925。ドイツの論理学者・数学者・哲学者。イエーナ、ゲッティンゲンで主として数学を学び、ゲッティンゲンで博士号、イエーナで教授資格を獲得。1918年の引退までイエーナ大学の数学嘱託教授(ツァイス財団の間接的援助による、冠講座教授に相当)。『概念記法』(1879)により現代論理学を創始。『算術の基礎』(1884)、『算術の基本法則』(1〔1893〕;2〔1903〕)により、算術を論理学によって基礎づける論理主義を提唱。また言語・論理に関する透徹した哲学的考察を通じ「言語への転回」を用意し、ラッセル、ウィトゲンシュタイン、カルナップらに決定的影響を与え、分析哲学の祖と称せられる。のみならず、現在も欧米はじめ世界の哲学界に深甚な影響を及ぼし続けている

野本和幸[ノモトカズユキ]
1939年生。創価大学教授・東京都立大学名誉教授

飯田隆[イイダタカシ]
1948年生。慶応義塾大学教授
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感想・レビュー

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roughfractus02

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著者には算術は展開された論理学である。未定義語を含まない公理、公理同士の無矛盾性、モデルの真理と高階の量化等、論理学に客観性と厳密性を追求する著者は、公理的体系化を求めて先行者カントール、同時代人フッサール、後続者ヒルベルトにも辛辣な批判を浴びせる。シュレーダー『論理代数講義』に言及して部分-全体関係によって律することが可能な領域を区別する記述は、メレオロジーや帰納主義への言及と解することも可能だ。一方、晩年の論文「算術の基礎」で、「数」なる語の意味づけが論理でなく幾何学の算術の基礎に転じたのは興味深い。2017/02/07

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