出版社内容情報
自由な社会は「自生的なもの」が多産される社会である。その「自ずから生まれるもの」を生成させるための、思考術を展開。
私たち人間は善でも悪でもない、いわば鵺的な存在である。では鵺として理想の社会をいかに築くのか。それは未知なる欲望にチャンスを与えることによってである。社会も自己も生成の過程にあり、自生化主義は生成に力を与える。その内実を哲学的に基礎づけ、規範理論と実践哲学をあわせ描きながら、自由主義の新たな思想構築を企てる。
内容説明
鵺的な存在として人間は、どう社会を築くのか。「未知なる欲望」にチャンスを与える自生化主義。その内実を哲学的に基礎づけ、規範理論と実践哲学をあわせ描きながら、「自ずから生まれるもの」を生成させるための思考術を展開する。
目次
第一部 自生化という思考(自生的秩序論の解体;共有された暗黙知;自生化主義 野性的な繁殖可能性を秘めた自然の活用)
第二部 自由の哲学(自由論 全的自由の立場;問題論 ドゥルーズとの対質;他者論 レヴィナスとの対質;選択論 サルトルとの対質;精神論 道元との対質)
第三部 成長論的自由主義の思想(自己所有の臨界 リバタリアニズム論;平等という苗床 マルクス主義論(1)
世界変革の方法 マルクス主義論(2)
自己解釈の動態 コミュニタリアニズム論
未知の自由のために 卓越主義論)
第四部 自生化主義の実践哲学(公共性の本質;公共空間のデザイン;立法の理論 闘争の諸段階;立法過程のデザイン;言霊としての「むすび」)
著者等紹介
橋本努[ハシモトツトム]
1967年東京都生まれ。現在、北海道大学大学院経済学研究院、教授。シノドス国際社会動向研究所、所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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sayan