出版社内容情報
イスラームに改宗した自称メシアのユダヤ人、シャブタイ・ツヴィに端を発する異端史は、どのように作られたのか。その系譜を問う。
メシア宣言の直後にイスラームに改宗したシャブタイ・ツヴィは、ユダヤ教の神秘主義者に信仰された。のちにイスラームとキリスト教への集団改宗につながり、「シャブタイ派」は異端の代名詞となる。本書はユダヤ史に暗い影を落とした「シャブタイ派」が、異端狩りの結果によって生み出された現象であることを明らかにする。
内容説明
イスラームに改宗した自称メシアのユダヤ人、シャブタイ・ツヴィに端を発する異端史は、どのように作られたのか。その系譜を問う。
目次
序論 歴史記述の呪縛
第1部 破戒と改宗をめぐる葛藤(シャブタイ・ツヴィの破戒と改宗;救済論を後退させるガザのナタン;アブラハム・カルドーゾが追求した真実の神)
第2部 ユダヤの内部に渦巻く異端の疑惑(カバラーの三位一体神学―ネヘミヤ・ハヨーン;秘教サークルの疑われた啓示―モシェ・ハイム・ルツァット;宗教的権威に対する異端の告発―ヨナタン・アイベシッツ)
第3部 ユダヤからの解放を目指す新しい救済論(イシュマエルの谷に降りたトルコの改宗者;エドムの野に向かったヤコブ・フランク)
結論 拡張し続ける異端の鎖
著者等紹介
山本伸一[ヤマモトシンイチ]
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は宗教学。日本学術振興会特別研究員(DC2・PD・海外)、ベン・グリオン大学研究員を経て、東京理科大学と國學院大學にて講師。現在は株式会社チームボックス取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程に在籍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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