出版社内容情報
西洋における無宗教や無神論の含意や地域特性を解明するとともに、世俗の時代を支えてきた「人間の条件」を問い直す。
宗教的なものと世俗的なものの再編の諸相を描くシリーズ「西洋における宗教と世俗の変容」第3巻。「ポスト世俗」とも言われる時代の「世俗」「無宗教」「無神論」の意味合いを地域ごとの特性とともに考える。また世俗の時代を支えてきた西洋キリスト教白人男性中心主義的「人間」概念の変貌を浮き彫りにする。
内容説明
「宗教的なもの」と「世俗的なもの」の再編の諸相。「ポスト世俗」時代の「世俗」「無宗教」「無神論」の意味合いを、地域ごとの特性とともに明らかにし、世俗の時代を支えてきた「人間」概念を問い直す。
目次
総論 西洋における宗教と世俗の変容―世俗の新展開と「人間」の変貌
各論(第1部 世俗主義と諸相と「宗教」のゆくえ(アランの幸福論とヴェイユの不幸論―世俗と宗教は糾える縄の如し;「宗教化」する無宗教―アメリカ合衆国のポスト世俗;ソ連時代のライシテと「戦術」としての宗教実践;シオニズムとイスラエルにおける世俗主義と宗教復興)
第2部 「人間」概念の揺らぎと「宗教/世俗」の再編(キリスト教の緑化?―ドイツの教会の動向から;誰が世界の終わりに向き合うのか―人新世を生き抜く;黒人神学とフェミニスト神学をつなぐ・ひらく―パウリ・マリーの思想と運動;ポストヒューマンとAI少女―イシグロの『クララとお日さま』))
著者等紹介
伊達聖伸[ダテキヨノブ]
1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻教授。専門は宗教学、フランス語圏地域研究
木村護郎クリストフ[キムラゴロウクリストフ]
1974年生まれ。上智大学外国語学部ドイツ語学科教授、同大学院国際関係論専攻教員。専門は言語社会学、ドイツ社会研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。