出版社内容情報
知識を伝達し経験を意味づける認識実践が、偏見によって歪められる不正義を理論的に析出。哲学に新たな局面を開いた名著、遂に刊行!
黒人であることで警官から疑われる場合のように、聞き手の偏見のせいで話し手が過度に低い信用性しか受け取れない「証言的不正義」。セクハラの概念が存在しない時代にそれに苦しんだ人のように、集団的な解釈資源のせいで経験の理解を妨げられ不利な立場とされる「解釈的不正義」。認識論・倫理学・フェミニズム哲学を横断する思索。
【原著】Miranda Fricker, Epistemic Injustice: Power and the Ethics of Knowing (Oxford University Press, 2007)
内容説明
知識を伝達し経験を意味づける認識実践が、偏見によって歪められる不正義を理論的に析出。認識論、倫理学、フェミニスト哲学を横断する思索によって哲学に新たな局面を開いた画期的名著、待望の邦訳!
目次
序章
第1章 証言的不正義
第2章 信用性の調整における偏見
第3章 証言の徳認識論的説明に向けて
第4章 証言的正義の徳
第5章 証言的正義の系譜学
第6章 原初的な意義―不正についての再検討
第7章 解釈的不正義
結論
著者等紹介
フリッカー,ミランダ[フリッカー,ミランダ] [Fricker,Miranda]
ニューヨーク大学哲学科教授、ニューヨーク哲学研究所共同所長。1996年オックスフォード大学にて博士号を取得。ロンドン大学バークベック校講師、シェフィールド大学教授、ニューヨーク市立大学大学院センター特別教授を経て現職。イギリス学士院、アメリカ芸術科学アカデミー会員
佐藤邦政[サトウクニマサ]
茨城大学大学院教育学研究科(倫理学)助教。2007年東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、2015年日本大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程修了。敬愛大学国際学部講師、ニューヨーク市立大学大学院センター哲学科客員研究員(フルブライト研究助成による)を経て現職。博士(文学)
飯塚理恵[イイズカリエ]
日本学術振興会特別研究員PD(関西大学)。2014年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了、2020年エジンバラ大学にて博士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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