出版社内容情報
ヒュームは優れた自然主義者であり、しかも、徹底した懐疑主義者である──その矛盾なき統一的な哲学を提示する。
100年以上にわたり、ヒューム哲学の解釈論争は「自然主義」解釈と「懐疑主義」解釈という対立を中心に繰り広げられてきた。本書は、主著『人間本性論』を哲学的探究の行為の叙述として追いかけながら、ヒュームの方法論的自然主義とそれを破滅させるように見える懐疑主義的展開がいかに整合的に統合されるのかを鮮明に描き出す。
内容説明
自然主義者か、懐疑実義者か?どちらが本当のヒュームなのか?百年以上にわたり解釈論争の中心を占めてきた問いに対して、主著『人間本性論』を哲学探究という行為の書物として追いかけながら、その矛盾なき統一的な哲学を精緻に描き出す。
目次
第1部 自然主義(「必然的結合」と因果推論;「一般規則」の発生論的解釈;情念論における「実験的推理法」)
第2部 懐疑主義(懐疑と自然;ピュロン主義的メタ哲学)
結論
著者等紹介
澤田和範[サワダカズノリ]
1988年大阪府生まれ。2019年京都大学大学院文学研究科博士課程指導認定退学。2020年博士(文学)。現在、日本学術振興会特別研究員PD(関西学院大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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