出版社内容情報
形而上学との関連においてこそ見えてくる、時代を超えた哲学者フレーゲの真の姿! 彼が最後まで手放さなかった「汎論理主義」とは。
数理論理学の創始者、分析哲学の祖・・・といった歴史的レッテルを貼られ、別人であるかのように扱われている数学者・論理学者としてのフレーゲと哲学者としてのフレーゲ、両ペルソナを形而上学という観点から統合する。数学の哲学における彼の論理主義は別の意味での論理主義、より包括的な形而上学的理念「汎論理主義」の帰結であった。
内容説明
形而上学との関連においてこそ見えてくる、時代を超えた哲学者フレーゲの真の姿!彼が最後まで手放さなかった「汎論理主義」とは。
目次
第1章 フレーゲ論理主義の母胎としての汎論理主義(論理の普遍性と論理主義;汎論理主義;個数言明と概念についての言明;汎論理主義、論理主義、値域、基本法則V)
第2章 フレーゲの普遍主義と論理中心的窮境(推論計算としてのブールの計算論理と、普遍的記号言語としてのフレーゲの概念記法;計算としての論理と言語としての論理;フレーゲの形式主義批判における汎論理主義;汎論理主義と概念“馬”問題;普遍的媒体としての言語と意味論の表現不可能性)
第3章 フレーゲの解明の方法(フレーゲの「定義」;フレーゲの「解明」;解明と自然言語;『基本法則』第31節とメタ理論;『基本法則』第31節と解明)
第4章 フレーゲの普遍主義とメタ論理(フレーゲ論理学の普遍主義的解釈;フレーゲの真理観とメタ理論の可能性;フレーゲの反モデル論的論証;フレーゲの「新領域」と独立性証明)
著者等紹介
荒畑靖宏[アラハタヤスヒロ]
1971年東京都に生まれる。2006年ドイツ・フライブルク大学哲学部大学院博士課程修了(Dr.Phil.)。現在、慶應義塾大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。