出版社内容情報
功利主義や義務論が主として行為の正しさに注目するのに対して、徳倫理学は行為者の性格に着目する。規範倫理学に、優れた人間が持つ特徴、徳の議論からアプローチする。アリストテレス以来の徳の議論は、20世紀後半から見直され始めた。本書には徳倫理学の主要論客であるフットやハーストハウスの論文を含む10篇が収録されている。
内容説明
優れた人間が持つ性格的特徴、徳とは何か。功利主義や義務論とともに規範倫理学の一角をしめる徳倫理学を見渡す。西洋と東洋の思想が出会う場所。
目次
第1章 ニーチェ―価値の再評価
第2章 現代倫理理論の統合失調症
第3章 美徳と悪徳
第4章 道徳的聖者
第5章 相対的ではない徳―アリストテレス的アプローチ
第6章 古代の倫理学と現代の道徳
第7章 功利主義と徳の人生
第8章 徳倫理学と情動
第9章 徳と正しさ
第10章 目的論、アリストテレス的徳、正しさ
著者等紹介
加藤尚武[カトウヒサタケ]
ホモ・コントリビューエンス研究所所長、人間総合科学大学教授。専門は哲学・倫理学
児玉聡[コダマサトシ]
京都大学大学院文学研究科准教授。専門は倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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