内容説明
サンデルをはじめとしたコミュニタリアニズムの多様な思想的世界をさらに深く探求し、包括的に認識し、自分自身で考えてみたいと思う人のために。
目次
サンデルの開示した世界への旅
第1部 コミュニタリアニズムをめぐる思想的世界(マイケル・サンデルとリベラル‐コミュニタリアン論争;現代コミュニタリアニズムの諸相―最近の動向をふまえて)
第2部 マイケル・サンデルをめぐる思想的世界(コミュニティへのアプローチ―コミュニタリアニズムの人間観から;日米の公共哲学と民主政―コミュニタリアニズム的共和主義をめぐって;共和主義の思想史研究と政治理論―『公共的なるもの』をめぐって;生命倫理とコミュニタリアニズム;対話型講義による新しい哲学と教育―万人の愛智と日本における展開)
コミュニタリアニズムの世界
著者等紹介
菊池理夫[キクチマサオ]
1948年生。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。南山大学法学部教授
小林正弥[コバヤシマサヤ]
1963年生。東京大学法学部卒業。千葉大学大学院人文社会科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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有智 麻耶
1
サンデルを中心としたコミュニタリアニズムの思想を論じたもの。コミュニタリアニズムというと、日本では「共同体主義」と訳されることが多く、そのイメージは決していいものではない。しかし、個人を抑圧して共同体の利益を優先するという思想ではなく、むしろコミュニティ構成員の熟議によって共通善を作り出し、絶えず更新しながらみんなでそこに向かっていく、という思想であることがわかった。民主主義と決して矛盾するわけではないのだ。それどころか、リベラリズムとも接続可能であるという意味で、さらなる研究が待たれる思想であると思う。2016/07/15
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