内容説明
過去の歴史を推定する系統学の方法論を、生物だけでなく広く一般的に文化構築物の時空的変化にも適用できないか?学問の壁を超え、系譜の復元に着目して文化進化をめぐる問題群を統一的に解決しようとする文化系統学は何をもたらすのか。文理の壁を乗り越えて、文化における系譜の役割に光を当てる初の論集。
目次
第1章 文化の過去を復元すること―文化進化のパターンとプロセス
第2章 「百鬼夜行絵巻」写本の系統
第3章 『老葉』に対する系統学的アプローチ―宗祗による連歌の系譜
第4章 系統比較法による仮説検定―社会・政治進化のパターンとプロセス
第5章 一九世紀擬洋風建築とG.クブラーの系統年代について
第6章 文化の継承メカニズム―学ぶことと教えること
第7章 イメージの系統樹―アビ・ヴァールブルクのイコノロジー
第8章 文化系統学と系統樹思考―存在から生成を導くために
著者等紹介
中尾央[ナカオヒサシ]
1982年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。現在、日本学術振興会特別研究員(名古屋大学)。専門、生物学・社会科学の哲学
三中信宏[ミナカノブヒロ]
1958年生まれ。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。博士(農学)。現在、独立行政法人・農業環境技術研究所・生態系計測研究領域上席研究員ならびに東京大学大学院農学生命科学研究科教授。専門、生物統計学・生物系統学・生物学の哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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