流通する「人体」―献体・献血・臓器提供の歴史

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流通する「人体」―献体・献血・臓器提供の歴史

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  • サイズ A5判/ページ数 313,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326101740
  • NDC分類 492.8
  • Cコード C3012

出版社内容情報

献体・献血から臓器提供まで、医療・医学研究への人体提供はどのような言説により制度化されてきたのか。現代のヒト組織利用につらなる言説構造を描き出す研究書。

解剖体や血液、臓器といった「資源」はどのように流通し供給されてきたのか。江戸末期から現在まで、その流通システム形成過程を追うことを通じ、ヒト組織利用に関し倫理的根拠とされる「善意による無償提供」「自己決定」といった言葉が、そもそも経済論(資源をいかに調達するか)の帰結であることを描き出す。議論に一石を投じる書。

[関連書] 小松美彦 『死は共鳴する』 (勁草書房刊)


 序 章 ドネーションという事象系

第Ⅰ部 ドネーションの経済論――解剖台の定点観測より

 第一章 ドネーションの歴史性
 第二章 解剖の制度化と身体
 第三章 戦前期における解剖体の経済論
 第四章 戦後の「解剖体不足」と献体運動
 第五章 躍動する「篤志」

第Ⅱ部 ドネーションの諸形態――ストック/バンク/ネットワーク

 第六章 ドネーションと「人体」の形象
 第七章 血液のバンキング
 第八章 移植医療ネットワーク
 第九章 ドネーションという統辞論

第Ⅲ部 ドネーション言説の展開――「起源」の忘却のなかで
 
 第一〇章 「人体」のありか
 第一一章 記述のなかのドネーション


参考文献
あとがき
参考資料
索引

内容説明

流通システム形成過程から炙り出される現代のヒト組織利用につらなる言説構造。解剖体や血液、臓器といった「資源」はどのように流通し供給されてきたのか。江戸末期から現在に至る「人体」流通システムを追いながら、「善意による無償提供」「自己決定」といったヒト組織利用に関する倫理的根拠が、そもそも資源調達の経済論的帰結にすぎないことを描き出す。

目次

ドネーションという事象系
第1部 ドネーションの経済論―解剖台の定点観測より(ドネーションの歴史性;解剖の制度化と身体;戦前期における解剖体の経済論;戦後の「解剖体不足」と献体運動)
第2部 ドネーションの諸形態―ストック/バンク/ネットワーク(ドネーションと「人体」の形象;血液のバンキング;移植医療ネットワーク;ドネーションという統辞論)
第3部 ドネーション言説の展開―「起源」の忘却のなかで(「人体」のありか;記述のなかのドネーション)

著者等紹介

香西豊子[コウザイトヨコ]
1973年生まれ。2005年東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学(相関社会科学コース)博士課程単位取得退学。2007年博士号(学術)取得。現在、日本学術振興会特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobu A

14
香西豊子著書初読。心ばかりの社会貢献で長年続けている献血。その歴史を知りたくてネットサーフィン中に目に留まった本書。07年刊行。著者の博士論文を基に執筆された故にかなり学術書寄り。てか、粗学術書だよ。門外漢の私には質実剛健な文体と難解な表現に読み辛さが随所にあったが、国内献血の歴史だけでなく献体や臓器提供の来歴を学べてとても勉強になった。国内最初の解剖は刑死体、黄色い血、臓器移植より角膜移植が先に始まった理由等、現在の制度化した献血・骨髄バンクや臓器移植ネットワークまでの沿革は経済論抜きには語れない。2024/07/29

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

10
献血についてアマゾンで本を探していたらこれをおすすめされた。なんだ、つまりは金(かね)か。人工的に作ることができない臓器、そしてお金で買うことも潔しとされない、手にとりやすくするために様々な修辞が必要なのであるなー。そのあたりが決して読みやすくない著者の文体にかえってフィットしていると思われ。エキサイティングな本でしたよ、私にとっては。2016/02/07

メルセ・ひすい

3
9-27 ドネーションの経済論 献体の歴史 ・・近世・江戸から・・ 解剖体や血液、臓器といった「資源」はどのように流通し供給されてきたのか。江戸末期から現在に至る「人体」流通システムを追いながら、ヒト組織利用に関する倫理的根拠が、資源調達の経済論的帰結にすぎないことを描き出す。2007/10/13

てまり

2
もとは無縁の死体に頼ってた解剖、売血に頼ってた献血が「善意」を基本に成立するまで。どちらも「篤志なら感謝すべきだけど刑死人なら物と同じ」「梅毒などの病気は善意で献血するような人なら無縁」等、ヤバい認識について触れられており、人権について考えさせられましたね。また献体について、本人よりも遺族の意志がむちゃくちゃ重視されてたという流れ、やっぱイエ思想?それとも死んだ人間はもう死んでるけどその人を大切に思う人間は生きているという論理的なとこもあるのか?2021/05/03

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