出版社内容情報
「現象する」ことをめぐる明晰で強靭な思弁。やがて薄明の彼方に少しずつ現れる豊饒な世界。哲学とは読むことの快楽にほかならない。
著者は、何ものかが何ものかとして姿を現わす、すなわち「現象する」ことをこの現実の根本事態と捉えてきた。今回のテーマは、心の哲学、精神病理、プラクシス、芸術等に関わる。ただ明晰であることとは違う、感情の起伏に寄り添うような文体で哲学の遥かな原風景を切り出している。
関連書:
『思考の臨界』(小社)、『フッサール』 (講談社メチエ)、『デカルト』(NHK出版)
序章 「現象する」とは何の謂いか
1 判断=原分割──あるいは亀裂
2 潜勢態──あるいは「充満する空」
3 表現と自覚──あるいは私
Ⅰ 私
第一章 心という場所──「享受」の哲学のために
1 問いの在りか
2 因果説
3 心脳同一説
4 機能主義
5 「基づけ」
6 「享受」の哲学のために
第二章 心=意識の構造と変容──私とは何か
1 心=意識の二義性と本章の問い
2 心=意識の構成と構造
3 心=意識の変容
4 「流れること」と「他なるもの」
第三章 失われた始原へ/から──私・現象・他者
1 はじめに「私」があった──享受する私
2 はじめに「現われ」があった──純粋現象
3 はじめに「他者」が…──他者から/他者へ
Ⅱ 表現
第四章 プラクシスとポイエーシス
1 プラクシスとポイエーシス
2 言語と算式(アルゴリスム)
3 芸術と表現
4 哲学のロゴス
5 ポイエーシスとプラクシス
第五章 現象と表現──現象学と「自覚」の論理
1 「生き生きした現在」のアポリア
2 ヘラクレイトスとパルメニデス あるいはクラテュロス
3 差異と遅延──「現象する」ということ、あるいは「差延(differance)」
4 見る者=主体の成立──「瞬間(l'instant)」あるいは「立ちとどまる者(l'instant)」
5 直観と表現──あるいは「自覚」
第六章 表現と享受──芸術のために
1 表現──あるいは過剰
2 享受──あるいは受容
3 芸術──あるいは反復の強度化
Ⅲ 場所
第七章 アクチュアリティの/と場所
1 リアリティとアクチュアリティ
2 超越論的現象学の観点から
3 リアリティとアクチュアリティ再論
4 ノエシスそのものへ
5 ヴィルチュアリテという場所
第八章 言語と超越──西欧精神史を縦断しつつ
1 現象と言語
2 超越──あるいは「充溢する空」
3 言語と「無」──「贈与」ということ
あとがき
文献
索引
内容説明
「現象する」ことをめぐる明晰でしなやかな思弁。心の哲学、精神病理、プラクシス、芸術等に関わらせ紡ぐ、哲学の原風景。
目次
「現象する」とは何の謂いか
1 私(心という場所―「享受」の哲学のために;心=意識の構造と変容―私とは何か;失われた始原へ/から―私・現象・他者)
2 表現(プラクシスとポイエーシス;現象と表現―現象学と「自覚」の論理;表現と享受―芸術のために)
3 場所(アクチュアリティの/と場所;言語と超越―西欧精神史を縦断しつつ)
著者等紹介
斎藤慶典[サイトウヨシミチ]
1957年横浜に生まれる。1987年慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1994‐95年ドイツ・フンボルト研究員。2000年哲学博士。現在、慶応義塾大学文学部教授
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- 和雑誌
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