出版社内容情報
カントの批判哲学を特徴づけるものとされるコペルニクス主義の実像を追求する。認識が対象に従うとする旧式の認識論に対し、対象の方が認識に従うとしたのが、カントの新しい認識観であった。初期ドイツ観念論の発展史において決定的な役割を演じたこの思考変革=コペルニクス主義の哲学を、ニュートン力学との関係で解釈する。仮説の自由な構想という広義のコペルニクス主義は、自然科学と哲学の領域に改革をもたらしただけでなく、前近代と近代とを分ける結節点ともなった。哲学史、科学史ほか諸分野を横断する研究により、近代バラダイムの核心た
【目次】
緒言 コペルニクス革命と近代的宇宙像
第1章 思考法の革命とカントの批判主義
1 形而上学の歴史とカントの着想
2 複眼的な視点と学的視座の取得
3 理性批判と古典古代的民主法廷
第2章 哲学的ニュートン主義と批判哲学
1 二大世界体系と絶対運動の模索
2 絶対運動と相対運動の相互転換
3 科学の論理と批判主義の再構成
第3章 知識学の三原則と力学的体系構成
1 運動の三法則と知識学の三原則
2 天界の力学的解明と間接的定立
3 関係の完全性と運動の成文分解
結語 革命的思考法の老朽化と幻想論理
内容説明
万有引力を超え、加速度的に増殖しつづける社会=大地。「転回」の真相に迫っていたドイツ観念論の巨頭たち。その歩みを跡付け、錯綜する近代と言説の彼方へと忘却された「転回」の謎を、いま、はじめて解き明かす。
目次
緒言 コペルニクス革命と近代的宇宙像
第1章 思考法の革命とカントの批判主義(形而上学の歴史とカントの着想;複眼的な視点と学的視座の取得;理性批判と古典古代的民主法廷)
第2章 哲学的ニュートン主義と批判哲学(二大世界体系と絶対運動の模索;絶対運動と相対運動の相互転換;科学の論理と批判主義の再構成)
第3章 知識学の三原則と力学的体系構成(運動の三法則と知識学の三原則;天界の力学的解明と間接的定立;関係の完全性と運動の成分分解)
結語 革命的思考法の老朽化と幻想論理
著者等紹介
瀬戸一夫[セトカズオ]
1959年生まれ。1990年東京大学大学院理学系研究科科学史・科学基礎論博士課程単位取得退学。現在、成蹊大学法学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 口腔の病態を診る