内容説明
日中美術交流史の新たな扉を開く。近世の和製画譜における中国絵画の影響を実証的に比較・研究し、日本美術の発展を紐解く―
目次
第1章 林守篤の「漢人物」図像考―和製画譜の先駆け『画筌』巻四の挿絵について
第2章 大岡春卜の三画譜―画譜のシリーズ化と明清絵画への拡がる関心
第3章 橘守国が新たに伝える中国の山水画法―『画本鶯宿梅』による清代のベストセラー山水画譜の紹介
第4章 吉村周山の二画譜―中国絵画の直模と明清版画のさらなる利用
第5章 月岡雪鼎の画譜と人物画論―『金玉画府』漢画編の多彩な典拠と人物画論の展開
第6章 和漢を分けず―十八世紀後半の和製画譜編集の新機軸
著者等紹介
小林宏光[コバヤシヒロミツ]
1947年宇都宮生まれ。上智大学名誉教授。版画を含む中国絵画史、近世日中美術交流史を研究。明治大学文学部卒業後、出版社勤務を経て渡米。1981年カリフォルニア大学バークレイ校大学院美術史研究科博士課程修了。1987年同大学より美術史学博士号(Ph.D.)取得。1987年実践女子大学文学部専任講師。2015年上智大学国際教養学部及び同大学院グローバル・スタディーズ研究科教授を定年退職。最近の著書に『中国版画史論』(勉誠出版、2017年、第29回國華賞受賞)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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