内容説明
国境で区分けられた地図が描き出す世界は、私たちが住んでいる世界のリアリティをどこまで投影しているだろうか―。従来の一国史・一地域史的な歴史観にとらわれず、新たな視点で世界史認識を拓くグローバル・ヒストリー入門書。
目次
第1部 国民国家のフィクショナリティ(国民国家の概念と実相―スペイン史を事例として;フランス共和国の創造とネイションの境界;ドイツのベトナム移民―分断国家の再統一がもたらしたもの、祖国と移住国にて ほか)
第2部 脱西欧のグローバル・ヒストリー(なぜワインはヨーロッパなのか?―グローバル・ヒストリーの可能性を考える;「アフリカンプリント」物語―布と衣とファッションのグローバル・ヒストリー;交錯する二つのグローバル・ヒストリー―ハワイ島コナにやって来たコーヒーと日系移民 ほか)
第3部 マクロな視座からのグローバル・ヒストリー(ジェンダーからみるグローバル・ヒストリー―女子教育とジャンヌ・ダルクの「普遍化」から;黒人たちが織りなすもう一つのアトランティック・ヒストリー;環境史から問い直す北米での「遭遇」)
エピローグ 大学キャンパスのハラール・フード