目次
第1章 養介護施設従事者等による高齢者虐待の現状
第2章 本研究の方法
第3章 高齢者虐待の公表による虐待の捉え方
第4章 介護労働者にとっての高齢者虐待防止法第25条
第5章 介護労働者が考えるミスコミュニケーション
第6章 介護労働者による「不適切なケア」の認識
第7章 介護労働者が考える高齢者虐待の要因と再発防止とは
第8章 介護労働者の人権意識
第9章 感情労働と介護労働者による高齢者虐待
終章
著者等紹介
吉田輝美[ヨシダテルミ]
博士(社会福祉学)。昭和女子大学大学院生活機構研究科福祉社会研究専攻准教授。昭和女子大学人間社会学部福祉社会学科准教授。老人ホームで介護職員・生活相談員として勤務した経験から、ケアする人のケアをテーマとして研究している。近年は、慶應義塾大学ビジネス・スクールでケースメソッド・インストラクターの認定を受け、ケースメソッドによる高齢者虐待防止研修を実践している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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s-kozy
53
著者は老人ホームでの介護職員・生活相談員の勤務経験を持つ昭和女子大の准教授。高齢者介護の現場職員が考える高齢者虐待に対する悩みや防止策を明らかにすることを目的に全国調査結果を分析し、施設の専門職による高齢者虐待がなくなることに寄与したいという思いからまとめられたのが本書。全国調査の回収率が15.3%という低さなのが残念ではあるが、「虐待をなくしたい」という著者の思いは十分感じることができた。「相手の自己実現をたすけることが、とりもなおさず、私たちの自己実現にもなるのである」(メイヤロフ)は覚えておきたい。2016/11/26