出版社内容情報
著者が経験した危機管理の実際の現場での経験を踏まえ、危機管理において根底となる重要な要素や考え方についてまとめた一冊。
目次
1 危機管理とは
2 クライシスマネジメントの根底となる考え方
3 クライシスマネジメントの基本
4 クライシスマネジメントの実際
5 緊急事態における我が国の危機管理体制
6 平時と危機発生後に行うべきこと
著者等紹介
伊藤哲朗[イトウテツロウ]
昭和23年生。福岡県出身。東京大学生産技術研究所客員教授。昭和47年3月東京大学法学部卒業。同年警察庁入庁、その後石川県警察本部長、警視庁警備部長、千葉県警察本部長、皇宮警察本部長、警察庁生活安全局長、警察大学校長等を歴任。平成18年警視総監、平成20年に内閣危機管理監に就任。福田、麻生、鳩山、菅、野田各内閣で国家の危機管理に当たる。平成23年内閣官房参与、平成24年東京大学生産技術研究所顧問研究員、平成26年現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くらひで
6
大学での危機管理についての講義録をまとめたテキストという位置づけであり、その分野の概略を把握するには適しているかもしれないが、論点は平面的で面白みに欠けるのは致し方ない。最後には「反省と教訓の抽出」し、次の危機に備える事の重要性を訴えている。著者は、東日本大震災発生時に内閣危機管理監という要職を歴任しているため、あの時こうしておけばよかった、という自省は多々あることだろう。次書では率先して生々しい現場の臨場感の発露と自己検証の総括を期待したいところだ。それがさらなる国家の危機管理能力の向上に繋がるはずだ。2015/06/25
だっしゅ
1
福田康夫内閣〜野田内閣で内閣危機管理監を務めた筆者が、東京大学で行った講義をもとに執筆したもの。クライシス・マネジメントの基本的な考え方や日本の危機管理体制を、筆者の経験を織り交ぜながら概説的にまとめており、わかりやすい。踏み込んだ議論はあまりなく実践的な内容に止まっている点にはやや物足りなさを感じたが、危機管理業務についておおよそのイメージを掴むにはいい本だった。2020/12/28