内容説明
自然は、人間の営みや文化にどのような影響を与えたのか?人間は、自らを取り巻く自然にどう働きかけてきたのか?北米を舞台とした環境史―自然と人間の相互作用の歴史を、新旧大陸の接触、タバコ栽培、新しい共和国と市場経済、綿花と南北戦争、資源の乱獲、フロンティアの終焉、新しい公共哲学の誕生、空間の消費など多様な視点から考察。
目次
北米大陸の環境と人間社会
タバコとアメリカ南部植民地
ニューイングランドの原生自然
新しい共和国の市場経済
文明と自然の相克
南部の環境と綿花
カリフォルニアのゴールドラッシュ
大平原を「語る」
資源保全と自然保護
都市の産業化と生活環境
生態学の興隆
環境主義の時代へ
著者等紹介
小塩和人[オシオカズト]
1958年東京生まれ。1982年筑波大学人文学類卒業。1992年カリフォルニア大学大学院修了(UCSB、Ph.D.)。日本女子大学文学部教授を経て、上智大学外国語学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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暮野早子
1
アメリカの環境史を通して、環境というものを考えるのに、社会学の知識がどのように動員されるのかという具体例が学べてよかった。環境というものを汚染するにしても改善するにしても、その負担はより弱いものへと向けられることがわかった。その環境に関する正義について、人間はもっと学ばなければならないと思う。 アメリカは大量にCO2などを排出し、環境を汚染してきた国のうちの一つであるから、アメリカの環境対策に世界は注目しているという。高い技術力も持っている国だから、いつか画期的な発明をしてくれるといいな。2025/01/26