内容説明
著者らは、自らの学生時代には障害のある子どもの教育と心理を学び、幼児教育や保育を学ぶ学生を教える経験を経て、現在は児童福祉や障害者福祉の領域の講義を担当しています。教育・心理・保育・福祉の領域にわたって学び、教えるなかで、福祉関係のテキストでは法律や制度が中心で、その対象となる子どもたちを理解するための情報が少ないことが気になりました。福祉を学ぶ学生はもっとその対象となる子どもについて理解することが必要であり、また、保育や教育の心理の領域で子どもについて学ぶ学生はもっと福祉の知識をもつほうがいいように思います。職種や領域を越えた「連携」の重要さが言われて久しくなります。しかし、現実には職種を越えた連携の難しさは依然として残されています。その要因の一つは、各職種の養成課程にあるように感じます。人へのサービスの提供にかかわるいろいろな職種の人が共通した理解と基礎知識をもつために、子どもについて学ぶ際のサブテキストとして本書を企画しました。
目次
1 子どもの福祉(「子ども」とは;子どもを取り巻く環境の変化;これからの子どもの福祉)
2 特別な援助を必要とする子ども(養護を必要とする子ども―要養護;虐待されている子ども―児童虐待;学校に行っていない子ども―不登校 ほか)
3 子どもに関する相談援助体制(児童相談所;児童相談所以外の主な相談援助機関;子育てに関する相談事業等)