内容説明
本書は、近代化遺産の調査をするための手引書である。近代化遺産のうち、産業にかかわる建造物を中心として扱っている。その最大の目的は、産業遺産は「その地域の人々の営みを示す」立派な遺産であり、日本の近代化を象徴する立派な文化財なのだという「見方」を示すことにある。そして、近代化遺産(産業建造物)のもう一つの特徴、これはいかに残すかという点であるが、「活用なければ保存なし」なのである。つまり、同じ建造物といっても、社寺仏閣や洋館などの近代建築と異なり、近代化遺産(建造物)は活用を前提として初めて保存が有効になされるのだとの「とらえ方」を内外の事例を交えて解説している。
目次
1 調べてみよう(近代の産業遺産とは;産業遺産を探そう;建物を調べてみよう;記録に残そう)
2 産業別に建物の特徴を見よう(農林漁業;鉱業;食料;飲料 ほか)
3 産業遺産の保存と活用(工場の保存;都市のアイデンティティと景観;オープン・エア・ミュージアムとして;近代産業遺産の保存と活用に向けて)
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