内容説明
こわい、神々しい、目をあわせてはいけない、にくらしい、など。「鬼」というものは、だれもが知っているのに、そのイメージははっきりとさだまってはいない。鬼とはなんなのか?どういう存在なのか?伝説や伝承、神話や民話、宗教や信仰などに登場するさまざまな鬼を一挙紹介。
目次
第1章 有名な鬼(鬼;般若;山姥;餓鬼;阿修羅;風神・雷神;酒呑童子;鬼子母神;なまはげ;『桃太郎』の鬼)
第2章 妖怪の鬼(天邪鬼;牛鬼;陰摩羅鬼;百々目鬼;夜行さん;鬼一口;元興寺)
第3章 地獄の鬼(牛頭馬頭;三途の川の鬼;奪衣婆・懸衣翁;等活地獄の鬼;黒縄地獄の鬼;衆合地獄の鬼;叫喚地獄・大叫喚地獄の鬼;焦熱地獄・大焦熱地獄の鬼;阿鼻地獄の鬼)
第4章 伝説・伝承の鬼(両面宿儺;羅城門の鬼;朱雀門の鬼;茨木童子;『金太郎』の鬼;大嶽丸;鈴鹿御前;金鬼・風鬼・水鬼・隠形鬼;前鬼・後鬼;猿鬼;安達ヶ原の鬼婆;宇治の橋姫;紅葉;阿久良王;鬼童丸;鬼丸;三吉鬼;温羅;金平鹿;阿用郷の鬼;八部鬼衆;夜叉)
第5章 海外の鬼(グウェイ;オーガ;ゴブリン;グール;アスラ;デビル;クランプス;ラークシャサ;ランダ)
著者等紹介
田村正彦[タムラマサヒコ]
大東文化大学文学部日本文学科講師。専門は中世文学、仏教文学ほか。おもに地獄に関する研究をおこなう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mirror
13
鬼とはよくわからないもの。 今の人気アニメで出てくる鬼の説明もありました。目に見えないものを理解できるよう視覚化することで明確化することは昔から変わらないんですね。2021/08/24
くーすけ
8
「鬼ってなぁに?」ー「鬼は、よくわからないもの〜〜〜!」と、ちこちゃんでやっていたけど、この本の最後、「結局、鬼とはなんだったのか?」の結論も、「鬼とは、よくわからないもの」。鬼についてのさまざまな考察がされていておもしろい。鬼は、仏典、日本書紀などに書かれていて、平安時代は特に活躍したようで、源頼綱と四天王が鬼退治で有名。坂上田村麻呂も多くの鬼を退治している。一方で、以前に読んだ「童の神」という本を思い出した。その話の鬼とは異形のものであり、退治される側からの話は切なかった。2021/03/14
頼ちゃん
5
鬼ってこんなにいるんだなあ。 源頼光、渡辺綱の話が好きです。2021/11/27
千代
1
有名な鬼、妖怪の鬼、地獄の鬼、伝説・伝承の鬼、海外の鬼の五章に分けて紹介してある。見開き右にイラスト、イラスト下に出典(あと本拠地)、左に解説と鬼のこぼれ話がさらっと書いてあるので初めて見る鬼への取っかかりにもいいなと思う。問答無用で「悪」とされてるのは気の毒だけど、読んでると坂上田村麻呂や源頼光、渡辺綱の話も気になってくる。結論「鬼とは、よくわからないもの」答えは求めてなかったけど、そりゃそうだ。2021/07/07