出版社内容情報
おなじみの昔話を現代の法廷で審議。あなたが裁判員ならどうする? 裁判員制度を考える話題のNHKEテレの番組を小説化。
NHKEテレ「昔話法廷」制作班[エヌエイチケームカシバナシホウテイセイサクハン]
企画・原案
今井 雅子[イマイ マサコ]
著・文・その他
今井 秀智[イマイ ヒデノリ]
監修
内容説明
これからフシギな裁判が始まろうとしている。被告人は、魔女を殺し山のような金貨をうばった『ヘンゼルとグレーテル』のふたり。柿をぶつけてカニを殺した『さるかに合戦』の猿。昔話の登場人物たちを、現代の法律で裁く「昔話法廷」開廷!
目次
第1章 『ヘンゼルとグレーテル』裁判
第2章 『さるかに合戦』裁判
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらちゃん
57
ヘンゼルとグレーテルは強盗殺人か正当防衛か?そんな風に昔話を考えてみたことはなかった。猿蟹合戦の猿には、死刑か情状酌量を認めるか。法廷に持ち込むとこんな審議がなされるかもしれないのね。裁判を分かりやすく子供に教えるにはいいかもしれない。結論が出ないのは読者に考えてほしいからなのでしょうね。2018/12/01
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
51
シリーズ3。今回の被告人は『ヘンデルとグレーテル』のヘンデルとグレーテル。『猿蟹合戦』のさる。前作よりも絵が多いので、想像しやすくなった印象。検察、弁護人の意見を聞けば聞くほど、これといった決断が出来ない。善悪には立場が違えば全く見方が違ってしまうものである。2020/02/08
あじ
33
【シリーズ③】この物語に「判決を出せ(結末開示)」という野暮な訴えは取り下げてください。論点を見極めて─ヘンデルとグレーテルは強盗殺人なのか、単なる窃盗なのかそれとも無罪なのか。めでたし、めでたしの昔話条理、ほんとにそうかなぁ?と一考してみることです。【児童書】◆子供たちが法廷に集い、昔話を題材にした模擬裁判を体験したというニュースを見たことがあります。◆道徳や法学の教材になっているEテレの人気番組です。◆親子で内容を補足しつつ討論したら白熱しそう。2018/09/02
ユウユウ
31
さすがにちょっと創作部分に無理が出てきたような。でも色んな側面で考えるのは大切ですよね。2018/10/19
tan
29
シリーズ3作目。今回はより一層自分が裁判員になったような描かれ方でした。ヘンゼルとグレーテルの年齢や魔女の体重など知らなかった面から問題を投げかけていて面白かったです。「さるかに」の猿は初めの蟹とおむすびを交換したことには触れてないのでせっかくならそこから始めて欲しかったですね。猿が子ガニに仕送りをしていたりと猿の印象が悪すぎるので物語にはない良い面を押し出してフォローしているのはちょっと無理がある感じがしました。今後は出来るだけ物語に忠実な中で問題提起して欲しいですね。2019/04/05