出版社内容情報
おっちゃんとすごした時間は、ぼくの中でずっと輝きつづける。そう、それは「永遠の一瞬」と呼べる時間だった。若いおじの死を通して生きることの意味を知る、一人の少年が見つめた「生命のドラマ」。 小学校高学年~
内容説明
おっちゃんとすごした時間は、ぼくの中でずっと輝きつづける。そう、それは「永遠の一瞬」とよべる時間だった。「命」を書きつづける作者がはなつ、若いおじの死を通して生きることの意味を知る、一人の少年が見つめた、生命のドラマ。
著者等紹介
岸川悦子[キシカワエツコ]
静岡県生まれ。18歳より現代詩、童謡を書く。学習塾経営を経て、ハルビンからの引き揚げ体験をもとにした『えっちゃんのせんそう』(童心社のち文渓堂)で童話作家としてデビュー。『じんじろべえ』(金の星社)をはじめ、産経児童出版文化賞推薦となった『わたし、五等になりたい!』(大日本図書)等著書多数
藤原ゆみこ[フジワラユミコ]
茨城県生まれ。東京芸術大学美術学部絵画科卒業後、同大学院修了。同大学研究室勤務を経て、現在アトリエ・プナン主宰、壁画等のパブリックアート制作に携わる
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
54
白血病でなくなった男性が、献体する話。子供向けに献体・命のつながりについて説明(する機会があるかわからん)時に使えるだろう。「綿毛はタンポポの種の運びやさんや。風にふかれて地面に落ちた種が春に花をさかせるんや。そうやって命は、つながっていくんやで」▽医学生向き。2004年刊。2019/03/05
亮さん
16
命の尊さが真摯に伝わりました。白血病に対する献体の話。 素晴らしいです。 作者のあとがきも素晴らしい。医者の心を学んでほしいと書いてありました。2017/02/02
はつばあば
15
かまってもらえない寂しさをおっちゃんが癒してくれた。小さい頃の思い出はいつまでも残る。タンポポの綿毛を通して命の大切さを。そして別れを。親は子供がどんな子に育って欲しいのだろう。一生懸命育てても犯罪に手を染める子、いじめから自死する子。そして図らずも病に侵される子。誰もそのように育てようとは思わない。親の価値感と子供の価値感は違うけれど、もっともっと大事な事をこの本から学んだ。人の命の大切さを。2014/03/24
かのん
3
どんな話か知らずに読んでいたので、まさかの内容にびっくり。主人公の男の子が4~5歳ということもあり、幼い子にもわかりやすく次に続く命の尊さを教えてくれるお話でした。2011/09/27
ヒラP@ehon.gohon
2
幼い子には実感を得られるかどうか、とても重い話をファンタジックに描いていると思います。 親にかまってもらえない少年が親しく思っていたオッチャンは、実は白血病を病んでいていました。 人の死を実感できない少年が、オッチャンの長い夏休みは献体としてのオッチャンだったのです。 自分の身を持って、骨髄移植の道を開いた実在の方のことが語られていると見ました。 タイトルとかけ離れた重いテーマでした。2014/06/13