出版社内容情報
家族の愛、下町の人情、そして戦争…。故林家三平師匠のおかみさんがつづる自叙伝的エッセー。
内容説明
路地にあふれる、子どもたちの声。やがてただよってくる、晩ごはんのおいしそうなにおい…。下町で生まれたかよ子は、家族の愛と、人びとの人情につつまれて、明るく育っていきました。戦争で、大切な家族や友だちを失いましたが、幼いころの思い出は、大切な宝もの―いまも心の中にかがやいています。小学校高学年・中学向。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
4
読書会【テーマ 戦争と平和の本】2017/03/14
pako
0
(1998/11/16)
Unicorn
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戦前から戦後にかけての著者の体験記。読んでいて、辛いものがある。当時、韓国が日本の統治下にあったことも書かれている。幸せだった家族が、戦争によって離散。当時、小学生だった著者は、縁故疎開することに。戦争は、二度と繰り返してはならない、そう思わされる。児童書だけど、大人にも読んでほしいと思う。火垂るの墓は、親戚の人たちに冷たくされていたけど、こっちは温かさが滲んでるので、こっちの方が個人的には好き。2012/10/12
筆
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小学一年生の夏休みに、おじいちゃんが買ってくれた本。焼け跡を尋ねる香葉子と家族の幻影が対話するシーンは忘れられない。
もめっち
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舞台は第二次世界大戦中の東京の下町です。 主人公は幼年時代の著者で、物語というよりは、エッセイという方が近いかもしれません。 言葉もわかりやすく、とても読みやすかったです。 東京下町の、当時の生活の様子が場面ごとに細かく、非常にいきいきとした文体で描かれていて、その暮らしぶりがよくわかりました。 だからでしょうか。東京大空襲の場面が、全体でいうとほんの数ページしか書かれてないのですが、胸にひびきました。 特に主人公の¢かよ子£が東京の焼け跡を尋ねる場面は、思わず目頭が熱くなりました。2010/03/01