出版社内容情報
チャールズ・シュワブ[チャールズ シュワブ]
著・文・その他
飯山 俊康[イイヤマ トシヤス]
監修/翻訳
野村資本市場研究所[ノムラシホンシジョウケンキュウショ]
翻訳
内容説明
1970年代、米国の株価が低迷し最悪期を迎えた時代に証券会社を立ち上げた男がいた。その会社は今やリテール証券業界で世界最大級の時価総額を誇り、米国で最も身近でバリューのある投資サービスを提供している。彼は、どのように株式の売買手数料を無料にするサービス革命を起こし、顧客の心をつかみ会社を成長させたのか。証券界のカリスマ経営者が挫折に負けず、栄光を手にした人生、自らの経営哲学を語った自伝、待望の日本語訳。
目次
第1編 始動
第2編 ロケットのごとく
第3編 好況と不況
第4編 第2幕
第5編 時の試練を経て
エピローグ―個人的な回想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Stevie G
2
素晴らしい著作です。感動しました。時として醜悪な強欲や大暴落に翻弄される金融業界にあって、情熱と信念を失わず、後ろ暗さもなく、ここまで大きな金融グループにまで育ったチャールズ・シュワブの見事な経営の歴史が書かれています。日本の金融機関で、この路線で顧客サービスを拡大しているのは楽天グループの証券部門だけですね。SBIグループも個人に強いかもしれませんが、本書で敬遠すべきと繰り返し語られている利益相反がネックですね。大手証券は、既存のシステム、固定資産、従業員を抱え、リテール分野ではもはや対応不能です。2021/07/11
コロ助
1
仕事に対する本。うちも同じ方向性を見ていると思うけど、やっていることが全然違う。意志だけでもだめで実行力そしてトップが違うんだ。金融リテラシーの考え方には納得する。キャッシュフロー、負債、複利、運用。2022/02/18
WolfUmeGame
1
★★★★★2020/12/07
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0
80年代から2000年の米国市場のKSFについて、背景が良くわかる本だった。秀逸だと思ったのは成長の好循環のところ。手数料を低くして顧客負担減らす→新規預かり資産が増え、AuMが増える→収益が増大する→ROEなどが上がる→新規プロジェクトの運営費用が増えるというのが循環する。その裏には、手数料が減る一方で現金の運用で収益を手堅く稼ぐというところが秀逸。2023/03/26
r
0
社員のインセンティブと顧客のインセンティブを一致させる。売上をインセンティブとすると、無理な売り込みや利益相反が起こる。顧客の利益をインセンティブとする。顧客は市場で最も強力な支持者であり、秀逸なマーケティング担当にもなり得る。自分が自分の会社の顧客として考える。自分のニーズや習慣の変化に細心の注意を払う。手間を感じたり、好ましくないと思う状況があれば、ディスラプションのチャンス。顧客にとっての自社はどのような存在となっているか?(ただ安いだけの会社になっていないか?)2020/12/19