内容説明
これでいいのか!?日本のキャッシュレス。必要なのはFinTechではなく、LiveTech。決済は日常生活の利便性を追求し進化すべきもの。決済事業者による“お仕着せ”のキャッシュレス化にNOを!世界中のキャッシュレスを知り尽くす著者が、日本に足りない視点を提示。
目次
第1章 決済は進化を続ける
第2章 日本の決済のいま
第3章 日本の決済はどこに向かっているのか
第4章 日本のキャッシュレス化にはLiveTechが求められる
第5章 欧州
第6章 北米
第7章 中東
第8章 東アジア
第9章 東南アジア・南アジア
第10章 世界が教えてくれたキャッシュレス社会へ向けた道しるべ
著者等紹介
安留義孝[ヤストメヨシタカ]
富士通株式会社流通ビジネス本部シニアマネージャー。1968年12月、横須賀市生まれ。1992年、明治大学商学部卒業。メガバンク系シンクタンクを経て、2001年1月、富士通株式会社に入社。コンサルティング事業本部にて、地域活性化、ヘルスケア、リスクマネジメントなどのコンサルティング業務に従事。2017年より、ビジネス、プライベートで構築した海外企業とのリレーションを生かし、海外の金融、決済領域の調査・研究、およびコンサルティング業務に従事。公開セミナーでの講演多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
101
最近キャッシュレス関連の本を読む必要がありいくつか読んでみました。この著者の本は日本の現状をきちんと分析していて参考になりました。いわゆる経産省が言っている20%前後の根拠などについて海外の例を引き合いに出しながらなぜキャッシュレスが進まないのかを冷静に分析してくれています。このような本をもっと読んでもらいたい気がします。何とかペイやQRコードなどが本当に日本の消費や経済成長にプラスになるのかをきちんと考えるうえで参考になります。2020/01/09
Yuichi Tomita
9
これは相当勉強になる。 良い点は、著者が実際に訪問した体験をもとに20カ国の生のキャッシュレス事情を紹介している点、決済のみならず小売でのレジの様子や現金の供給元である銀行・ATMの状況も触れている点、LIVETECHという言葉を使って決済を意識しないUXの実現が答えであると著者なりに分析している点である。 他国の成功例を持ってくるタイムマシン経営のヒントになるかも。中国と米国だけ見ててもあかんね。2020/01/27
まさき|SNS採用に強いフリーランス
7
キャッシュレスをめぐる国内外の事例・論点がわかりやすくまとまっている。「キャッシュレス化に向けた日本の課題」が参考になった。特に、「購買プロセスから決済という行為をなくす=決済を中心に考えず、日常生活の利便性が向上するサービスを提供し、消費者に注文と同時に決済までを一貫して行わせれば、おのずとキャッシュレス決済は利用される。決済という行為を意識することがないため、キャッシュレス決済を利用したくない、現金主義の人々も無意識のうちにキャッシュレス決済を行ってしまう(pp.195−196)」はなるほど!と思った2020/03/10
Yuichi Tomita
5
決済は主役ではなく、日常生活の一部である。これはこれは資産運用を含む金融全般にもいえるなぁと思った。2020/03/27
Yuichi Tomita
5
再読。いかにUXを良くし、決済を意識されないようにしていくか。決済を点で捉えるのでは無く面で捉えるという視点は非常に大事と思った。 これからは決済は裏側に潜り、意識されない方向に向かうでしょう。確かにAmazonや楽天で、決済手段を強く意識することは少ないもんな。2020/02/12