内容説明
三菱UFJ信託銀行信託博物館が所蔵する豊富な資料を渉猟し、歴史から信託の本質を理解する。実務に活かせる教養としての信託入門。
目次
1 「信託」という言葉が日本で最初に登場した頃の話
2 最初の法人受託者(アメリカの信託会社)の話
3 投資信託の誕生史
4 設備信託の誕生史
5 年金信託の誕生に関する話
6 家族信託の話
7 金銭信託の誕生史
8 ナショナル・トラストの話
9 古代人の遺言と信託の話
10 「契約か、信託か」フィデューシャリーの話
著者等紹介
友松義信[トモマツヨシノブ]
1958年4月4日生まれ。1983年三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)入社。不動産管理部長、監査役室長を経て、2015年より三菱UFJ信託銀行信託博物館事務局長。2012年から2015年まで専修大学大学院経済学部研究科客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hatann
4
「○○の世界史」みたいな本にはついつい手に伸びるのだが「信託の世界史」なるタイトルのマニアックさに卒倒する。100ページちょいで信託のエッセンスを説明してくれる素晴らしい本である。信託はコモンローシステムからの逸脱といえる。委託者の動機をなぞることで財産に対し意思を打ち込もうとする人間の性を感じ取り、受託者の倫理をなぞることで専門性の必要の否定できない現代社会の人間関係を窺い知る。身分社会から契約社会へと遷移して現代は信認社会だとも説明できる。忠実義務をもとに世の中を見つめ直すこともありだと思う。2018/10/10
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