内容説明
近年急増する新たな類型の紛争にどう対処するか?東京地方裁判所民事第9部(保全部)の実務を詳解。名誉やプライバシーなどの人格的利益を侵害する記事がインターネット上に掲載された際に申し立てられる仮処分に関して、54の設問による解説と多くの書式を掲載。申立てが集中する東京地裁保全部に所属する裁判官と書記官が、蓄積された実務上の知見に基づき重要な法律問題について最新の運用を解説。ネットトラブルや発信者情報開示請求、名誉毀損に関する紛争などを取り扱う弁護士にとって必携の1冊。
目次
第1章 総論(民事保全手続が利用される理由;インターネット関係仮処分の種類)
第2章 判断基準(概説;被保全権利の成立要件・立証責任の分配等 ほか)
第3章 手続(仮処分の申立て;債務者の期日呼出し ほか)
資料編 書式等(申立ての主旨の記載例;当事者目録の記載例 ほか)
感想・レビュー
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たかし
1
ネット上の投稿削除やら発信者情報開示のための実務書。東京地裁の実務を詳解するという内容なのだが、この手の実務書にとって致命的なのが、具体的なサイトごとの対応が全く書かれていないことである。わざわざ相手方がフィリピン法人の場合の検討までしているくせに、意地でも「5ちゃんねる」の名前も、5ちゃん特有の問題点なども示さない。相手方が5ちゃんなのか、爆サイなのかによって対応は大きく変わるのだが、そのあたりへの配慮は一切ないし、仮処分取ってからどうするのかという点も不十分でした。2018/10/28