出版社内容情報
シローンの創成期である2003年に出版した『シンジケートローンの実務』は、その後2007年に改訂したが、初版、改訂当時に実務の取扱いが定まっていない論点も多かった。その後市場が急速に拡大するにつれ、実務の取扱い、法的論点の議論が蓄積されてきており、この機会に上記書籍の内容を根本的に見直すことにした。現在使用される契約条項例の検証、新たな論点への対応等、シローンに関わる弁護士、金融機関担当者、裁判官等必携の書。
内容説明
理論と実務の両面から説き明かす決定版!『シンジケートローンの実務』の初版(2003年発行)および改訂版(2007年発行)を全面リニューアル!多岐にわたる契約書各条項を、最新のJSLA標準契約書策定に携わった弁護士が検討し理論的裏付けを詳述!シローンの組成、アレンジャーとエージェント、各種フィーと法規制、担保・保証、セカンダリー取引等をめぐる多様な論点も網羅し指針を提供!
目次
第1編 シンジケートローン概説(はじめに;シンジケートローンの活用形態 ほか)
第2編 シンジケートローンの組成とアレンジャー・エージェントの地位(シンジケートローンの組成手続の概要;アレンジャーの役割と法的責任 ほか)
第3編 シンジケートローン契約の概説(全体の構成;借入の申込み ほか)
第4編 シンジケートローンにおける担保・保証(担保・保証に関する総論的な論点;担保権設定契約に関する留意点 ほか)
第5編 シンジケートローンとセカンダリー取引(債権譲渡その他のセカンダリー取引;担保・保証の移転)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eddie
2
ファイナンスの契約実務に携わる法務担当者及び弁護士必携の本。JSLAベースローン契約の各条項の趣旨が解説されているのも魅力だが、最も素晴らしい点は、担保と債権譲渡の章だと思う。担保の各論解説部分では、担保物ごとに留意点(法律構成の選択、担保権設定にあたっての論点等)がまとめられている。また、担保権の移転や対抗要件具備の理論面からの説明も非常にわかりやすく、参考文献の表示も脚注で丁寧に行われており、一次文献へのアクセスも行いやすい。現在審議されている物権法改正に伴い、担保の章はアップデートを期待している。
ただの人間
1
JSLAのモデル契約書を主な題材に、シンジケートローンの組成やセカンダリー取引、担保化について論じる。特にセカンダリー取引(債権譲渡)周りは債権法改正による影響を大きく受けていそうなので、アップデートが必要になると感じた。2020/08/25
白山手賀
0
目に見えない、触れもしない権利を譲渡するのは、大変です。2020/01/30