内容説明
ビッグバン、金融システム不安、破綻処理、公的資本注入、銀行代理業、金融商品取引法、貸金業制度改革―常に真摯な思策を続け、官僚の“無謬神話”を自己否定する現場の心情を吐露。
目次
第1章 2003年夏から翌年春まで
第2章 2004年春から年末まで
第3章 2005年初めから夏まで
第4章 2005年夏から年末まで
第5章 2006年初めから夏まで
第6章 2006年夏から翌年春まで
第7章 1997年初めから翌年春まで
第8章 1999年夏から2001年夏まで
第9章 2007年夏から
著者等紹介
大森泰人[オオモリヤスヒト]
1958年生まれ。1981年東京大学法学部卒業、大蔵省入省。大蔵省証券局市場改革推進室長、金融再生委員会事務局企画官、近畿財務局理財部長、金融庁調査室長兼法務室長、金融庁証券課長、内閣府産業再生機構設立準備室参事官、金融庁市場課長、金融庁参事官兼信用制度参事官、金融庁企画課長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
8
金融行政の現場にある著者が、業界紙に書いたものをまとめたものでかなりずけずけと書かれていて官僚の文章にしては結構面白い、と感じました。1997年頃から、2007年までについての様々な金融業界に関する事件などについても詳しく書かれており、当時の資料としての価値もあると感じました。 2014/01/23
生徒番号201
1
「週刊 金融財政事情」のこの人の文章だけ読んでました。。「税務通信」も最終ページのショウウインドウしか読まない(読めない)2023/05/17
Yuichi Tomita
1
金融庁の官僚のボヤキのようなエッセイ、論文集。金融行政に関する前提知識が無い理解は少し難しい。私は3回読みました。2017/11/10
真名
0
1997年頃から2007年頃にかけての時期に,筆者が経験した仕事について記載されている。様々な金融機関の破綻やライブドア事件など,一読しただけではわからないことも多かった。金融ビッグバンや銀証の相互参入など,筆者が携わった改革があって,今の金融制度があるのかと思うと感慨深い(貯蓄から投資へ,など現在にも通じる問題意識が描かれている)。また貸金業法改正の段やそれ以降で,これから日本が貧しくなるのでは,とか,これから日本人が借金する機会が多くなる,と書かれており,当時からそういう認識があったのだなと思った。2023/01/30