出版社内容情報
データベースに関する情報系のテキストは多く出版されている。しかし,それらはデータベース技術者のための専門書であったり,あるいはデータベースを利用した情報システムを計画する人のための専門書が多く,情報工学を学ぶ受講生の立場に立って書かれたものは少ない。一方,情報処理技術者試験のためのデータベース入門書は多いが,それらは基本的に試験対策のための暗記用であり,重要なことが簡潔に書かれているが,その裏にある考え方を学ぶ講義用のテキストとしては不十分である。
そこでこのテキストでは次のことを重視した。すなわち,
1) 受講生がデータベースに興味を持てるようにすること
2) 従来のデータベース教科書から厳選して必要不可欠な部分を抽出し,専門職に就いているデータベースエンジニアだけに必要な部分を割愛したことで,情報分野の初学者がデータベースに関して最低限知るべき内容を,その背景も示して明確に記述したこと
3) 受講生達が毎日,インターネットとデータベースの中で生活していることを知ることで,データベースを応用した新しい情報システムを作りたいと思えるようにすること
である。ただ,著者らの力不足でこれらがうまく実現できたかどうかは心許ない。データベースの講義担当教員や受講生からの建設的なご意見で本テキストを改訂してゆきたいと思っている。
第1章 データベースシステムとは
第2章 現代社会とデータベースシステム
第3章 データベースシステム実現のための歴史と情報エンジニアの奮闘
第4章 データベースとは何か
第5章 データベースの構成要素と基本的機能
第6章 情報システムの設計とデータベース
第7章 データベースにおける概念スキーマと論理スキーマの設計
第8章 データベースの物理設計
第9章 関係代数
第10章 正規化
第11章 トランザクション処理
第12章 同時実行制御
第13章 障害復旧
第14章 NoSQL
第15章 データベースの拡張
第16章 データベースの応用
目次
データベースシステムとは
現代社会とデータベースシステム
データベースシステム実現のための歴史と情報エンジニアの奮闘
データベースとは何か
データベースの構成要素と基本的機能
情報システムの設計とデータベース
データベースにおける概念スキーマと論理スキーマの設計
データベースの物理設計
関係代数
正規化
トランザクション処理
同時実行制御
障害復旧
NoSQL
データベースの拡張
データベースの応用
未来のデータベース
著者等紹介
三木光範[ミキミツノリ]
現在:同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻教授。1950年生。1978年大阪市立大学大学院工学研究科博士課程修了、工学博士。大阪市立工業研究所研究員、金沢工業大学助教授を経て1987年大阪府立大学工学部航空宇宙工学科助教授、1994年同志社大学工学部教授。研究分野はシステム工学、最適化、並列処理など。最近は並列処理と最適化を組み合わせた技術をオフィス照明の分野に展開し、知的照明システムを研究・開発している。情報処理学会、人工知能学会、システム制御情報学会、日本機械学会、日本計算工学会等会員。経済産業省産業技術審議会委員、NEDO技術開発機構「省エネルギー照明システムの研究開発」プロジェクトリーダーなどを歴任
田中美里[タナカミサト]
現在:同志社大学理工学部特任助教。2014年同志社大学大学院工学研究科博士課程修了、博士(工学)。同年より現職。研究分野は感性情報処理、最適化、ヒューマンインタラクション、生体情報処理など。近年は生体情報を用いた感性情報処理の研究に従事している。情報処理学会、人工知能学会、日本知能情報ファジィ学会、米国脳神経科学学会、IEEE等会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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