可換環論への招待 - 数値半群を通じた環構造探求

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  • サイズ A5判
  • 商品コード 9784320115996
  • Cコード C3041

出版社内容情報

数値半群が導く可換環論の新たな入口
「数値半群」という具体的な構造を題材に、「可換環論」の基本概念を実践的に学ぶことを目指した専門書

数値半群は、整数の加法という素朴で基本的な操作から自然に定まる数学的対象であり、その構造の見通しのよさゆえに手に取って扱いやすく、直接的な観察や数あそびのような実験を通じて理解を深めることができる。

本書での可換環論の学びの特徴は、数値半群から自然に定まる環構造である数値半群環を、学習の中心に据えている点にある。
数値半群の数値的な振る舞いの多くが、そのまま数値半群環の構造に反映されるため、環に関する抽象的な専門用語を具体的な計算と照らし合わせて理解しやすいという利点がある。
その一方で、数値半群環は現代の可換環論研究で扱われる主要な対象のモデルケースとして扱われることも多く、数値半群環に対する理解から抽象的な理論へと発展される場面も珍しくない。すなわち、数値半群環は可換環論の学習と研究の両面において、非常に魅力的な素材といえる。

数値半群と数値半群環は、具体的な計算のしやすさと数学的な深さを併せもち、環論の基礎と研究の入口を同時に提示できる稀有な対象である。
本書は、その特性を最大限に活かし、読者が可換環論の学びと探究の双方に自然に歩み出せるよう、初歩的な概念の習得から具体的な研究テーマの一端に触れるまでの道筋を詰め込んだ一冊である。


【目次】

まえがき

第1章 数値半群と基本的な不変量
1.1 数値半群とは
1.2 Nの(加法的)部分モノイド
1.3 数値半群の定義
1.4 数値半群のフロベニウス数と基本的な不変量
1.5 具体的な数値半群の解析手法
1.6 数値半群の擬フロベニウス数とアペリー集合
1.7 対称的数値半群と擬対称的数値半群

第2章 可換環の基礎
2.1 環と部分環
2.2 数値半群環
2.3 環の準同型写像
2.4 イデアル
2.5 剰余類環
2.6 体と整域
2.7 極大イデアルと素イデアル
2.8 環の局所化
2.9 環上の多項式環
2.10 体上1変数多項式環
2.11 多変数多項式環
2.12 代数と部分代数
2.13 ネーター環
2.14 環の次数構造

第3章 数値半群環が内包するイデアルによる構造解析
3.1 数値半群環の単項式イデアルと数値半群のイデアル
3.2 数値半群環の単項式分数イデアルと数値半群の相対イデアル
3.3 イデアルの演算
3.4 イデアルの節減と節減数
3.5 イデアルの計算例
3.6 正準イデアル
3.7 対称的数値半群の環論的な側面
3.8 概対称的数値半群とその数値半群環
3.9 ヒルベルト関数

第4章 数値半群環を表現するイデアルによる構造解析
4.1 数値半群環の定義イデアル
4.2 数値半群の貼り合わせ
4.3 完全交叉数値半群
4.4 3元生成数値半群環
4.5 数値半群環の極大イデアル

付録A GAPを用いた数値半群の計算
A.1 GAPの基本とインストール方法
   A.1.1 GAPの概要
   A.1.2 GAPのインストール
A.2 サンプル
   A.2.1 基本的な計算
   A.2.2 数値半群の計算
A.3 GAPプログラミング序論
   A.3.1 基本的な文法
   A.3.2 実用例
   A.3.3 補足
A.4 エラー事例集

問題の略解・ヒント
参考文献
索 引


コラム
1.A 不変量の名前の由来
1.B 対称性から見る環論的な性質
2.A 数値半群環の整閉包
2.B 数値半群環のネーター性の環論的な説明
2.C 2種類の数値半群環:次数環と局所環
3.A 数値半群環から垣間見る局所環の理論 その1
3.B 数値半群の型の環論的意味合い
3.C 数値半群環から垣間見る局所環の理論 その2
3.D 正準イデアルの次数構造
3.E フロベニウス数とa-不変量
3.F 値半群とKunzの定理
3.G 概対称的数値半群の環論的視点
3.H 正準イ

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