出版社内容情報
本書は、データ分析と統計学の接点をわかりやすく解説し、統計学の本質を理解するための第一歩となることを目指した入門書です。 統計学は、データの背後にある法則や規則性を見出し、科学や産業における意思決定を支える重要な学問ですが、その学習には「実用的なデータ分析とのつながりが見えにくい」「高度な数学的知識が求められる」という二つのハードルがあります。本書は、これらのハードルを(一部ではありますが)乗り越え、統計学の魅力を理解できるよう、さまざまな工夫を凝らして書かれています。たとえば、本書では数式を「理解を深めるための道具」として位置づけ、単に式を羅列するのではなく、それぞれの式が何を意味するのかを具体例とともに丁寧に説明しています。
本書は、統計学を初めて学ぶ方はもちろん、データ分析を実務で活用する方、高校で統計を教える先生、研究者、さらには興味のある中高生にも役立つ内容です。数理統計学の専門書を読む前の導入書として最適であり、統計学を学ぶ楽しさを感じ、データ分析の可能性を広げるきっかけとなるよう、できるだけわかりやすくまとめました。
目次
序章 統計学の魅力と本書の位置づけ
第1部 データ分析と統計学の接点について学ぶ(データの要約・可視化―タイタニック号のデータセットで概観する;様々な統計量の成り立ち;確率モデルの基礎;統計学とデータ分析の接点―線形回帰モデルとロジスティック回帰)
第2部 仮説検定と区間推定の原理を理解する(1次元確率分布;仮説検定と区間推定の実践と考え方;多次元確率分布;期待値と分散;大数の法則と中心極限定理;仮説検定の原理;区間推定の原理)
著者等紹介
廣瀬慧[ヒロセケイ]
2011年九州大学大学院数理学府数理学専攻博士後期課程修了。現在、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所教授。博士(機能数理学)。専門:統計学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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