出版社内容情報
本書は、古代から20世紀初頭までの代数学の歴史を解説する書籍である。もともとは未知数を決定するための技法の集積であった代数が、群・環・体を始めとした抽象的な現代代数学へとどのように進展していくのかを紐解いていく。
紀元前2000年前後から1930年代まで、エジプト、メソポタミア、ギリシャ、中国、インド、イスラーム世界、そしてヨーロッパと、時代的にも地域的にも広範な領域が取り上げられており、また近年の研究成果も多く取り入れられている。代数学の通史としてこの上ない書籍である。
[原著:Taming the Unknown: A History of Algebra from Antiquity to the Early Twentieth Century]
目次
プレリュード:代数とは何か?
エジプトとメソポタミア
古代ギリシア世界
その後のアレクサンドリアでの発展
古代・中世中国における代数的思考
中世インドにおける代数的思考
中世イスラーム世界における代数的思考
ラテン西欧への伝播、移植、普及
16世紀ヨーロッパにおける代数的思考の成長
解析幾何学から代数学の基本定理へ
代数方程式の根を求める
n個の未知数をもつ代数方程式を理解する
「数」の性質を理解する
現代代数学の出現
著者等紹介
佐藤勝造[サトウカツゾウ]
1975年立教大学大学院理学研究科博士課程修了。元立教学院池袋中学校・高等学校教諭。元立教大学非常勤講師
佐藤文広[サトウフミヒロ]
1977年東京大学大学院理学系研究科博士課程退学。現在、立教大学名誉教授、理学博士(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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