出版社内容情報
本書は、「よい証明はわかりやすい」、「よい証明を書きたかったらよい証明をたくさん読むべきである」をモットーとして、数学の授業でオンザジョブトレーニングで学ぶことの多い証明の書き方について解説する書籍である。
前半では、まず論理への導入を行い、それから自然演繹と呼ばれる形式化に基づいて、日本語表現に近い形で証明の構成法をできるだけ丁寧に説明し、述語についても述べる。証明の構造の理解が容易になるよう、プログラミングで用いる字下げを活用している。
後半では、前半で学んだことをベースとして、集合に関係する様々な問題に証明を与えていく。集合演算の基本的性質など、直観的に明らかな命題にも証明を与える。関係、写像、同値関係、順序について説明し、有向完備順序についても簡単に触れ、圏論で締めくくる。
大学で証明を必要とする学生のみでなく、証明の書き方を学びたいすべての人にとって大変重宝する書籍となろう。
目次
第1部 論理と証明(命題とは;命題と証明(1)
命題と証明(2)
否定と背理法
述語と証明)
第2部 証明の実践(集合とその構成;関係;写像;同値関係と順序;圏論への誘い)
著者等紹介
石原哉[イシハラハジメ]
1988年東京工業大学大学院理工学研究科情報科学専攻博士課程中途退学。現在、北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科教授、理学博士(東京工業大学)。専門:構成的数学、数理論理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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