出版社内容情報
本書は、「実験計画法」について、特に過飽和実験計画の問題設定や基礎となる理論について、歴史的経緯も踏まえてわかりやすくなるように記述した書籍である。
第1章では、実験計画法の基礎理論として、すべての水準組合せを実施する要因計画、その一部のみからなる一部実施要因計画について解説する。それぞれの解説においては、よく知られている直交表による構成だけでなく、理論的基礎がわかりやすい定義関係による構成についても説明している。要因計画、一部実施要因計画ともに、分散分析によるデータ解析について、例とともに解説する。
第2章以降では、一部実施要因計画のひとつである過飽和実験計画に焦点を当てる。過飽和実験計画は、多数の因子から効果がある少数の因子を見出すスクリーニング実験に有効な計画とされている。第2章では計画の良さの基準の基礎理論を解説し、第3章では計画の構成方法として、直交計画の連結法、プラケット・バーマン計画の半分実施など、基礎的な構成法を網羅している。さらに第4章では、データ解析方法を示している。伝統的に用いられているF値に基づく増加法だけでなく、LASSOなどの適用もわかりやすく解説している。
【読者対象】
実験計画法を活用する技術者、実験計画法を開発する研究者
目次
第1章 実験計画法とは(実験計画法の原点と基本;直交表による要因計画の一部実施 ほか)
第2章 過飽和実験計画の概要と評価基準(過飽和実験計画とは;2水準過飽和実験計画の評価尺度 ほか)
第3章 過飽和実験計画の構成と評価(行の入れ替えによる構成とその評価;プラケット・バーマン計画の半分実施 ほか)
第4章 過飽和実験計画データの解析(データ例と最小2乗法に基づく解析;第1種、第2種の誤りの評価 ほか)
著者等紹介
山田秀[ヤマダシュウ]
1993年東京理科大学大学院工学研究科修士(工学)取得。現在、慶應義塾大学理工学部教授。専門:データサイエンス、クオリティマネジメント、実験計画法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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