出版社内容情報
大学1年生が学ぶ程度の線形代数と微分積分の知識を使って曲線と曲面の微分幾何を解説する。曲線については平面曲線と空間曲線の表現方法とその曲がり方や,曲線から派生する図形の長さ,面積や体積の性質を述べる。曲面については空間内の曲面の表現方法とその曲がり方や,曲面から派生する図形の面積や体積の性質を述べる。さらに曲面の章では曲面のオイラー数と曲率の積分を結びつけるガウス・ボンネの定理を目標に,曲面の第一基本形式と第二基本形式を導入し,これらに基づいて曲面の種々の性質を解説した。曲面の特別な座標系である等温座標系について解説し,これと関連させて共形写像にも触れた。最後の章では地図投影法の初歩を曲面論の応用として扱った。この章で説明したメルカトル図法は共形写像の特別な場合である。
第1章 準備
1.1 内積とベクトル積
1.2 二変数関数の微分
1.3 一次微分形式
1.4 三変数関数の微分
1.5 共形線形写像
第2章 曲線
2.1 平面曲線の概念
2.2 平面曲線の曲率
2.3 空間曲線
2.4 曲線に関係する長さ,面積と体積
第3章 曲面
3.1 空間内の曲面の概念
3.2 曲面の曲率
3.3 回転面
3.4 第一基本形式
3.5 第二基本形式
3.6 曲面に関係する面積と体積
3.7 ガウスの基本定理
3.8 等温座標系と共形写像
3.9 曲面の向き
3.10 曲面上の曲線
3.11 局所的ガウス・ボンネの定理
3.12 オイラー数
3.13 大域的ガウス・ボンネの定理
第4章 地図投影法
4.1 正積投影図法
4.2 正角投影図法
4.3 三角関数の積分
参考文献
索 引
目次
第1章 準備(内積とベクトル積;二変数関数の微分 ほか)
第2章 曲線(平面曲線の概念;平面曲線の曲率 ほか)
第3章 曲面(空間内の曲面の概念;曲面の曲率 ほか)
第4章 地図投影法(正積投影図法;正角投影図法 ほか)
著者等紹介
田崎博之[タサキヒロユキ]
1985年筑波大学大学院博士課程数学研究科修了。現在、筑波大学数理物質系准教授。理学博士。専門は微分幾何学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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