出版社内容情報
C. L. Siegelは,超越数論,二次形式論,多変数モジュラー関数等の多岐にわたる領域で多くの業績を挙げた大数学者で,その全集4巻はSpringer社から発行されている。彼の論文の多くはドイツ語で書かれており,内容の難解さも手伝ってかその重要性にもかかわらず近づきがたいものであった。特に彼の名が冠せられて研究されてきた Siegel modular functions(ジーゲルモジュラー関数)は,多くの日本人数学者がその発展に寄与してきた分野である。
I章 ジーゲルモジュラー形式の古典理論
II章 佐武コンパクト化
III章 モジュラー関数体
IV章 ヘッケ作用素
付録
目次
第1章 ジーゲルモジュラー形式の古典理論(正値2次形式に対するテータ級数;変換群としてのシンプレクティック群 ほか)
第2章 佐武コンパクト化(方法と結果についての概観;ミンコフスキー簡約行列、ジーゲル簡約行列のなす領域の有限性 ほか)
第3章 モジュラー関数体(1次と2次のモジュラー形式;モジュラー関数体の正則N‐形式 ほか)
第4章 ヘッケ作用素(ヘッケ作用素;一般線形群の場合のヘッケ代数の構造 ほか)
付録A(エルミート形式;テータ級数のモジュラー変換のもとでの変換則 ほか)
著者等紹介
長岡昇勇[ナガオカショウユウ]
近畿大学理工学部教授、理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。