内容説明
実河川のように固体壁面が土砂で構成されている場合には、水の流れによってこの土砂が移動し、この壁面が浸食を受けたり、壁面上に堆積が生じたりすることになるため、結果としてこの固体壁面である地形そのものが変位を起こすことになる。このような流れを移動床流れと呼ぶ。本書は、このような移動床流れを対象としており、「移動床水理学」あるいは「土砂水理学」にかかわる基礎的な知識を整理し、これをできるだけわかりやすく解説することを目的としている。
目次
水流の支配方程式
不等流計算法
平面二次元流れの解析
開水路流れの乱流構造
河床構成材料の性質
限界掃流力
流砂過程と掃流砂量関数
物質の乱流拡散と浮遊砂理論
粘着性材料の浸食過程
河川地形とその形成
地形変動とその予測
植生水理学
河道の自律形成機能
著者等紹介
関根正人[セキネマサト]
1959年12月埼玉県生まれ。1988年3月早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了、工学博士。1986年4月早稲田大学理工学部土木工学科助手。1988年10月University of Minnesota,St.Anthony Falls Hydraulic Laboratory,Postdoctoral Research Fellow。1991年10月科学技術庁科学技術特別研究員、建設省土木研究所特別研究員。1992年4月早稲田大学理工学部土木工学科専任講師。1994年4月早稲田大学理工学部土木工学科助教授。2000年4月早稲田大学理工学部土木工学科教授。2003年4月早稲田大学理工学部社会環境工学科教授。2004年3月土木学会水工学論文賞を受賞
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