ブレインサイエンス・シリーズ
脳と疲労―慢性疲労とそのメカニズム

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  • サイズ A5判/ページ数 133p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784320054028
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C3345

出版社内容情報

●内容
多くのヒトが疲労,とくに,6ヶ月以上続く慢性疲労(国民の39%という2004年の統計がある!)に苦しんでいる。疲労緩和,よりよい疲労回復,過労予防について,考え,研究を推進することで,社会的・経済的には大きなメリットがある。現代社会には複雑な要因による疲労が蔓延しているが,私たちが疲労を感じるのは脳であり,また,運動などによる肉体疲労と言われる場合にも,私たちは運動を行うための筋肉運動のプラニング・アイドリング・実際の協調運動などに,様々な脳部位を動員している。つまり,肉体疲労といえども,脳神経系の疲労を伴う。また,神経系は,免疫系,内分泌系とともに三位一体型でわたしたちの身体の調子を整え健康で過ごせるように調整しているが,この三者関連の破綻,機能低下により疲労も起こってくる。
本書は,脳生理学の大家で,食欲のしくみや自律神経調節等の脳防御研究のパイオニアである大村裕と,疲労と疲労克服に関する国家的大規模研究のリーダーを行ってきた国際疲労学会等を何度も主催している,国際的疲労研究の第一人者である渡辺恭良との共著であり,比類なき情報と考察を含んでいる。

目次

第1章 疲労の科学と疲労克服(疲労とは?疲労の定義と問題;疲労の統計;疲労に関わる因子概念;世界の疲労研究ち「疲労の科学」の出口)
第2章 慢性疲労の神経科学的基盤(疲労と血液内物質の動的変化;疲労と脳活動動態;ストレスと疲労;中枢性タスクによる脳の疲労;緑の香りと疲労)
第3章 慢性疲労症候群の神経科学的な基礎(自律神経回路;自律神経系とその一次中枢である視床下部との機能関連;自律神経系を統御する上位の機構;連合野と自律神経系との機能関連;脳の修飾系;報酬系)
座談会 慢性疲労の克服に向けて

著者等紹介

大村裕[オオムラユタカ]
1947年九州帝国大学医学部卒業。1988年日本学士院賞受賞。専攻は神経生理学。現在、九州大学および岡崎国立共同研究機構生理学研究所名誉教授・医学博士

渡辺恭良[ワタナベヤスヨシ]
1980年京都大学大学院医学研究科修了。専攻は神経科学、分子医学。現在、理化学研究所・神戸研究所・分子イメージング科学研究センターセンター長、大阪市立大学大学院医学研究科特任教授・医学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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