出版社内容情報
長年天文学の研究・教育に携わってきた天文学者の視点で書かれた解析力学の入門書です。天文学に興味があるが、解析力学を学んでおきたいという学部生を主な読者として想定しています。量子論の古典極限という視点で解析力学を捉え直すことで、解析力学に現れる物理量がなぜその形になるのか、原理がなぜそうなるのか、物理的理解を与えることを試みています。そのために、必要となる光波を中心とした波動の基礎についても詳しく解説しています。解析力学の入門に留まらず、天文学の研究において実用的に役に立つ関連事項を多数盛り込みました。また、重力レンズ効果やアハラノフ-ボーム効果など、観測や実験事実を取り上げて、実証された理論体系であることを示しています。解析力学は、宇宙に秘められた美しさを顕在化してくれる学問であることができる限り伝わるように努めて執筆しました。
目次
第1章 変分原理
付録A
第2章 系の対称性と保存量
第3章 正準形式
付録B
第4章 断熱不変量およびハミルトン‐ヤコビ理論
付録C
著者等紹介
服部誠[ハットリマコト]
1980年神奈川県立多摩高等学校卒業。現在、東北大学大学院理学研究科天文学専攻准教授。専門:宇宙創成期の観測的研究を目的としたミリ波観測装置開発、観測的宇宙論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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