出版社内容情報
平均的なレベルの理系大学生にあわせた「熱力学」の教科書であり、特に、熱力学第2法則をできる限りわかりやすく紹介している。具体的には、熱力学第2法則を、初学者にも馴染み易い内部エネルギーに基づき導入しており、熱の出入りを許す複合過程を考える前に、単純な断熱過程に対し熱力学第2法則が詳しく議論され、熱源の有無にわずらわされることなくエントロピーとその増大の法則が理解できるように書かれている。
また、始状態と操作から定まる可逆および不可逆過程の終状態を定量的に予測する多くの具体例や問題を入れ、深遠な原理の直感的な理解の助けとしている。さらに、希薄溶液、実在気体、液体-気体相転移に関する実際の問題への応用がバランスよく含まれ、熱力学の実用にも配慮されている。そして、読者の理解を深め、計算力を培うため、章末に演習問題およびその解答を入れている。
目次
第1章 熱力学における用語と設定
第2章 熱力学第1法則
第3章 熱力学第2法則
第4章 熱機関
第5章 熱力学関数の性質
第6章 実在気体
第7章 各章の問題の解答
著者等紹介
糸井千岳[イトイチガク]
1985年日本大学大学院理工学研究科物理学専攻博士後期課程修了。現在、日本大学理工学部物理学科特任教授、理学博士。専門:統計物理学、数理物理学
糸井充穂[イトイミホ]
2004年東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士後期課程修了。現在、日本大学医学部一般教育学系医系自然科学分野物理学部門准教授、博士(学術)。専門:物質科学
鈴木正[スズキセイ]
2002年東北大学大学院理学研究科物理学専攻博士後期課程修了。現在、埼玉医科大学医学部教養教育物理学教室准教授、博士(理学)。専門:統計物理学、物性理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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